京都府北部初の救急救命センター施設が今年完成する。福知山市厚中町の福知山市民病院(香川恵造院長)が本館と立体駐車場の間で、救命救急センター棟(新館)の建設工事を進め、今夏以降の運用開始をめざしている。「命の砦」として、府北部をはじめとする北近畿の救命救急の充実を図る。
市民病院は12年3月、府北部では初めて、府から「地域救命救急センター」として指定された。
これまでは2次救急医療機関だったが、複数の診療科にわたる重症重篤な患者を含むすべての救急患者に対して、24時間365日体制で、高度な救急医療を担う3次救急の医療機関となった。
そこで、センター棟を設けて救命機能の充実を図ることになった。本館から新館へ透析病棟、ICUなどを移すため、本館内の改修工事も実施する。
新館は鉄筋コンクリート造りの地上4階建てで、延べ床面積は約3300平方メートル。
1階は救急外来、治療室、2階の透析病棟は、最大50床を整備する。
既存施設の本館には26床分あるが、腎臓の病気だけでなく糖尿病の患者も増えているため増床する。ただし、運用開始時は36床になる見込み。
3階は救急専用病床で、ICU(集中治療室)を10床配置。このうち、心臓疾患系、小児、脳卒中、熱傷の専用ICUを設け、専門の医療機器を備えることで、けがの症状にあった治療を迅速に行う。
各階と本館は通路でつなぐ。新棟1階で診療したあと3階まで上がり、通路を通って本館3階のオペ室へ向かうことになり、振動の多い横移動をできるだけ減らすことなどから患者の負担を軽くする。
総事業費は約16億750万円。
写真=新棟のイメージパース。救命機能を拡充させるために建設が進められている
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