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両丹日日新聞2013年10月 3日のニュース

水害で北有路のクリ園壊滅状態 栽培意欲失う生産者ら

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 台風18号の大水害で、福知山市大江町北有路の由良川沿いにあるクリ園が浸水し壊滅的な状態になっている。洪水の激流で根こそぎ倒れている木も多く、ほとんど収穫できない深刻な状況。生産者たちは「これだけ木が傷むと、今後の栽培はあきらめるしかない」と肩を落とす。

 もともと桑園だった場所が川砂利の採取地として利用されたあと、1990年ごろに、地元でクリの組合を結成し、府などの補助を受けて苗木を植え、栽培を続けてきた。
 
 面積は約5ヘクタールで、北一自治会の住民ら約15人が栽培。約500本の木があるという。由良川がすぐそばを流れ、堤防がないため、これまで何度も洪水被害に遭っており、04年の台風23号水害時は一面が浸水した。
 
 今回の水害では、9年前の水害時より少し水位は低かったものの、高さ8メートルの木が上部の細い枝を残して、すっぽりとつかるほどだった。水の勢いが強く、クリ園に向かって激流がまともに押し寄せたため、多くの木が根の部分から倒れた。倒れていない木も長く水につかったうえに、上流からの泥やごみなどをかぶり、付いていた実がイガごと流されてしまった。
 
 組合創設当時から栽培に取り組む井上利徳さん(75)は「(9年前の)23号台風の時もつかったが、木が倒れることはありませんでした。今回は水の流れが尋常でなかった」と振り返る。同じく生産者の真下裕充さん(78)は「クリ栽培を始めてからこんな大きな被害に遭ったのは初めて」と驚く。
 
 実が付いている木もあるが、葉が泥をかぶっているため光合成ができず、成長不足で腐ったりしているという。父親から引き継いで栽培を続ける荒賀敬さん(64)は「水がつく前に早生の品種は出荷しましたが、これからが出荷の本番だった。無事な木があると思うので収穫したいとは思うけれど、木が弱っているので、出荷は無理でしょう」と話す。
 
 クリは7年ほどで実が出荷できるような木に成長すると言われているが、今後新たに苗木を植えて栽培するのには相当な時間と労力、費用がかかる。井上さんは「浸水した木から新しい芽が出て成長するかもしれないが、被害が大きく、また一から栽培する気になれない。クリ栽培のためではなく、住民の安全のために早く堤防を造ってほしい」と願っている。
 
 
写真=洪水の激流で根こそぎ倒れたクリの木

    

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