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両丹日日新聞2013年8月 7日のニュース

福知山で育つ−地域に見守られて成美ナイン

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 福知山成美高校野球部は部員数114人と府内でも有数の大所帯で、市外からの入部者が多い。今夏の甲子園のメンバー18人は全員が市外出身者で固まったが、出身地は関係ない。選手たちはみんな、スカウトされたのではなく「成美で野球がしたい」と、自分の意思で成美高校に入学してきた生徒。2年間、3年間を福知山で過ごして、地域の中で育ち、ともに成長してきた仲間たちだ。

 田所孝二監督は言う。「確かに市内出身の子がベンチ入りすればうれしいことです。でも、市内だ市外だで区別はしない。みんなうちに来てくれた大切な生徒ですから」
 
 7月31日、福知山市役所を表敬訪問したときに、松山正治市長から「京都市内にもっと高校があるのに、なんで成美に来たの?」と聞かれた二条中学校出身の木村匠投手は「府内で一番甲子園に近いと思ったから」と答えた。
 
 ほとんどの選手が寮生活を送る。食事や買い物で市内に出かけて福知山のまちにもなじんできた。
 
 京都大会優勝の帰り、よく買い出しに行く学校そばの商店主に「優勝を早く伝えたい」と選手たちが言い出した。選手を乗せたマイクロバスは進路を変更して店の前に止まった。「おっちゃん、やったで!」。いつも受けている優しさへの恩返しだった。
 
 裏ノに本店があるパン屋、ベッケルマルジの塩見諒さん(70)は、パンをちょくちょく野球部に差し入れしている。
 
 塩見さんの息子が成美の前身、福知山商業の野球部に入部したことをきっかけに始め、もう長年続けている。
 
 パンを乗せたワゴン車が到着すると部員たちが笑顔で駆け寄ってきてくれる。「パンを食べて、ちょっとでも元気になってくれたらうれしいね」と目を細める。「おっちゃん、ありがとう」。お礼を言ってパンを頬張る部員を見ると、かわいくてしょうがない。
 
 寮での夕食の時間。食堂に集まったナインたちの素顔を垣間見ることができた。
 
 マウンドの上ではクールな仲村渠康太投手が「スイーツ全般が好き。特にオレンジが大好物」と甘党を告白。平本将也選手は、トマトが嫌いな選手の代わりに食べてあげていた。佐々田塁選手はみんなから「滑らない男」といわれるムードメーカーだ。たわいもない話で盛り上がる部員たちは、福知山の地で成長してきた。
 
 京都、そして福知山の代表として、全国にその名をとどろかせてくれることを期待したい。
 
 
写真=ベッケルマルジの塩見さんの差し入れのパンを、笑顔でほおばる選手たち

    

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