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両丹日日新聞2013年7月25日のニュース

京街道拡幅工事用資料か 明治中期の土地見取り図見つかる

0719makimono.jpg■幾多の水害逃れ下柳町自治会が受け継ぐ■

 福知山市下柳町自治会で、自治会長が代わる度に受け継がれていた資料の中に、明治時代中期に描かれた町内の各宅地の土地見取り図があった。下柳町の大通りは、江戸時代に出来たとされる京街道で、当時計画された街道の道路拡幅工事で宅地の一部がつぶれることから、一軒ごとの土地見取り図が必要になり描かれたのではないかとみられる。街中で計画された京街道の改良工事の様子を知る上で貴重な資料となる。

■土地の面積など示す地押取調野帳■
 
 今年4月に自治会長の交代で新しく就任した山田毅さん(70)が、受け取った資料の中から見つけた。桐箱に入れられた2巻の巻き物で、一方の巻は「地押取調野帳」の題で、明治19年(1886)3月から翌年6月20日までに調査した町内の約50カ所の土地見取り図が描かれている。
 
 もともと野帳(メモ帳)に描かれ、何枚かにつづられていたが、一枚ずつはずし、昭和6年(1931)に巻き物として装丁された。
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 土地見取り図は墨で描かれ、図には実測した一辺ずつの長さを表示。全体の面積やその土地の持ち主(地主)の名前のほか、政府が土地の所有権を示すために発行した証券「地券」に表示された地価や道路拡幅で潰れ地となった面積の買い上げ代金(地券代金)の総額も記されている。
 
 持ち主名では、その土地の住家の家主や吉田三右衛門氏、片岡久兵衛氏ら福知山の豪商だった人たちの名前が連なる。

■各土地の配置図も■

 もう一方の巻には地押取調野帳に記された土地(宅地)の町内配置図が描かれている。何枚かの紙に描かれていたが、野帳と同じ時期に巻き物にしている。こちらは地図仕立てで、町内を貫く京街道も「下柳町通り」として記され、土地の並びがよく分かる。それぞれの土地には持ち主の名前が入っており、野帳に記された土地と照らし合わせることができる。
 
 また配置図には京街道の道路拡幅の範囲を示すものと思われる赤線が引かれ、各土地の潰れ地の長さも入れられている。
 
 野帳をまとめた巻は広げると4・7メートルの長さがあり、土地配置図の巻は2・4メートル。ともに縦は24センチある。傷みが少なく、図や文字がはっきりと読み取れる。
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 福知山の歴史に詳しい市役所まちづくり推進課課長補佐の西村正芳さん(49)によると、明治中期に現在の生野−下天津間で京街道の拡幅工事が行われた記録があり、同じころに下柳町でも拡幅が計画され、実施されたのでは−と推測する。
 
 こうした野帳は下柳町と同じように京街道が通り、拡幅工事がされたと思われる菱屋町や寺町などでもあった可能性があり、西村さんは「他の町内でも描かれたとすれば、水害などで無くなったと考えられます。下柳町の場合、幾度の水害を逃れ、大切に保管されてきたようです」と話す。
 
 下柳町の住民で、町内の古い歴史に精通し、自治会長の経験もある大志万武久さん(74)は「これまでこんな資料があったことは知らなかった。配置図に記された番地から自分の家の土地も確認できた。当時の町の並びがよく分かる」と言う。
 
 山田自治会長は「まさに町内のお宝で、まずは地元の人たちに見てもらい、そのあと一般公開できれば。今後の管理については紛失などするとたいへんなので、市で保管してもらえればうれしい」と話している。
 
 
写真=野帳、配置図とも巻き物として装丁されている
写真=2巻は桐箱に入れられ大切に保管されてきた
写真=配置図には道路拡幅の範囲を示す赤線が入っている

    

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