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両丹日日新聞2013年3月 6日のニュース

福知山全神社の狛犬を本に 郷土史家が255対を調査し

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 神社の参道や本殿前で、参拝者たちを迎え入れる狛犬。福知山市内にもたくさんあるが、これらをまとめた本「福知山地方の狛犬」がこのほど発行された。著者は福知山の歴史に詳しい福知山史談会員、塩見昭吾さん(83)=南本堀=で、狛犬の形態を紹介するとともに、その歴史や材料の石、彫刻師の石工などについても詳しく記述しており、狛犬の魅力を余すところなく載せている。

■風化しやすい材料に危機感■
 
 塩見さんはもともと、市内の神社について研究を進めていたところ、神社には無くてはならない狛犬の存在に興味を持ち、1999年から本格的な調査を始めた。
 
 市内にある石造りの狛犬の7割が軟らかく風化しやすい出雲産の来待石で出来ていることから、70−80年後には石自体が崩れて無くなってしまう−と、危機感を持ったことも研究を進めるきっかけになった。
 
 市内には225対の狛犬があり、すべて現地を巡り写真に収め、大きさや据えられた年、石の種類などを調べた。2002年から約1年間、両丹日日新聞で塩見さんが調べた約50対の狛犬を紹介したこともある。
 
 本では、225対の調査結果を記すとともに、江戸時代の狛犬▽像高が高い▽口の中に玉を持つ▽尻上げ▽子どもがくっついた形▽角がある−などの特徴別に分けて解説もしている。
 
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■おもしろい52対をピックアップ■
 
 また塩見さんが調査した際に、おもしろいと思った狛犬52対をピックアップして掲載。大江町天田内の元伊勢外宮豊受大神社の狛犬は、石に1621年の年号が刻まれており、「市内で年紀のあるものの中では最古と思われ、願い事がかなうように、参拝者が寄進したよう」と説明している。
 
 ユニークな形として、三和町田ノ谷、八幡神社のオオカミ似の狛犬も取り上げている。このほか石像だけでなく、木造り(宮、一宮神社)や青銅製(三和町、大原神社)、瓦製(萩原、八幡神社)のものも載せている。
 
 歴史的考察もしていて、狛犬の起源は紀元前にエジプトで造られたスフィンクスと考え、その後、紆余曲折を経て、獅子として中国に伝承。平安時代末に日本に狛犬として伝わったとの道筋を立てている。市内で活躍した石工3人の狛犬作品や作風なども明記している。
 
 本はB5判、242ページ。非売品で200部作り、国立国会図書館や府総合資料館、福知山市立図書館などに寄贈した。塩見さんは「どのお宮さんに行っても狛犬のない神社は皆無と言っても過言ではないが、文化財としての評価を受けていないのが実情。風化していく前に記録しておこうと思いました。ぜひ近くの神社を訪れ、見て興味を持ってもらえればうれしい」と話している。
 
 
写真上=興の阿比地神社の狛犬を調べる塩見さん
写真下=写真もふんだんに使い解説した「福知山地方の狛犬」

    

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