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両丹日日新聞2012年6月 1日のニュース

市長選:福知山の課題(中)消えた世間話 増え続ける買い物弱者

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 福知山市夜久野町額田の国道9号沿い、旧町役場跡地向かいで、NPOによる「ふれあい市」が昨年10月から開かれている。毎月第2土曜日のみだが、地場野菜や鮮魚などが並び、最近は住民が持ち寄る日用品、雑貨類の販売も加わった。野菜出品者は、当初の倍以上の30人余り。利用も毎回150人前後と好評だ。手押し車で訪れる高齢者の姿も見られる。

 近所に商店やスーパーがなくなり、運転免許を持たない高齢者ら、食料品などの購入に苦労する「買い物弱者」が増えている。
 
 背景には、車での利用を見込む郊外型スーパーが進出し、地元商店街が衰退したこと、バスの赤字路線の減便などがある。
 
 深刻なのが17自治会の約半数が限界集落(65歳以上が50%超)の夜久野町の下地区。長年続いた商店街が解散後、地元の協同組合によるスーパーができたものの採算が合わず、03年に閉店。食料品や日用品を扱う店も跡継ぎがなく姿を消した。
 
 対応策として06年に額田、井田の自治会長らの組織が、旧町役場跡地にスーパー出店の打診を続けたが、実現には至らなかった。「高齢者は食が細く、商品の購入量も少ない。出店しても経営が難しいと、断る業者が多かった」といい。夜久野の1等地だが、更地のままの状態が続く。
 
 買い物弱者への支援策としてNPO京都・子午線の郷やくのがオープンさせたのが、ふれあい市だった。岩井光雄代表は「昔のように、店頭で主婦が世間話をする光景がなくなった。家に閉じこもらず外出しての交流は健康面からも大切」と、会場に憩いの場を設けてコーヒーのサービスをする。
 
 それでも、ふれあい市は月1回。常連客で、近くに住む70−80代の女性3人のうち2人は、普段の食料品調達には主に宅配を利用し、もう1人はバスで市街地の病院に出かけた際にスーパーに寄る。「重い買い物袋を提げて歩くと足腰が痛む」と、ふれあい市の回数増やスーパーの出店を強く望む。
 
 山間部では「市街地での買い物は一日仕事になる」と、週1回訪れる移動購買車を頼みの綱にしている。冬は積雪が多く、外出さえままならない人も。
 
 宅配、送迎、配食をする業者が増加。市商工会は一昨年7月から8カ月半、府の委託で、利用無料の宅配を実施。旧3町で食料品店など計32店が登録し、高齢者を中心に計349件(うち夜久野199件)の注文があった。
 
 買い物難民問題は市街地中心部でも見られる。内記二丁目の自営業、田村卓巳さんは「目立つのが岡地区。坂道が多く、買い物袋を手に小高い丘に上るのは足腰に負担がかかる」と指摘する。
 
 車やバイクでないと不便なため、高齢で危険を感じながらも運転を続ける人が少なくない。送迎事業をする意欲はあっても赤字覚悟になると、踏み出せない人も。
 
 現在、買い物難民(弱者)は全国で約600万人以上といわれる。急速に高齢化が進む中、公的な支援制度の拡充が急がれる。
  
 
写真=夜久野町額田で買い物弱者支援策として月に1回開かれているふれあい市
 
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