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両丹日日新聞2012年5月31日のニュース

「丹波漆」を守るため生産組合をNPO法人化 学者や作家、地元も応援

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 京都府無形民俗文化財「丹波の漆掻き」を守り伝えてきた丹波漆生産組合が、後継者育成などを見据えて、任意団体から法人格を持つ組織に移行、作家らも加わり新たにNPO法人丹波漆として活動を始めた。最初の事業は漆掻き講習会。関心を持つ人ならだれでも受講できる。無料。6月13日からスタートする。

■組織基盤を強固にして後継者育成■

 古くから良質漆の産地として多くの人が漆関連の仕事に携わってきた夜久野だが、戦後は安価な輸入品に押される一方。漆を採取する漆掻きの技術を持つ人も極端に少なくなり、生産組合は実質的な活動が途絶えていた。それを2004年に岡本嘉明組合長らで再開。組合員5人を中心に、賛助組合員48人でシンポジウムを催したり、漆掻き講習会を開いたりしてきた。
 
 特に力を入れてきたのが漆の木の植栽。ここ10年は漆芸作家や学生たちも参加して苗木の植樹を続けてきた。こうした取り組みが認められ、09年度には国宝や重要文化財を後世に残していくための第一級資材供給地として、文化庁から「ふるさと文化財の森」の認定を受けている。
 
 それでも任意組合のままでは、植栽地の土地借用契約が結びにくかったり、活動の幅を広げるための寄付金の受け皿にもなりにくい場合があった。若い人につないでいくためにも、組織基盤を固めておく必要があり、法人化を計画。各方面と協議を重ねて準備を進め、今年4月13日にNPO法人の設立登記を行った。
 
 理事長には岡本組合長が就き、組合員も新組織に引き継いだ。ほかに京都府立大学の椎名隆教授、府仏具協同組合青年会の花澤尚志会長、地元で農業を営む柴山啓一さんら様々な人が加わり、規模が拡大された。
 
 岡本理事長は「漆を掻く者だけでなく、大学の先生や精製業者、漆を使う人、地元の様々な人に参画してもらえて心強い。若い人が打ち込める環境にして、日本の、そして京都、夜久野の文化として大事な丹波漆を守っていきたい」と話している。

■13日に初鎌、漆掻き講習も■

 漆掻き講習会は初回を13日午前10時から日置地区の植栽地で行う。今年最初に山へ入って木に刃をあてる初鎌の日。10年前に組合で植えた木を使う。
 
 講習は作業を見せながら説明を加え、希望者には実際に漆掻きをしてもらう。最盛期は7月中旬から8月にかけて。最初から受講するのも、作業が本格化してから受講するのでもよいし、見学だけという人も受け入れる。いずれも事前申し込みが必要。問い合わせは岡本さん、携帯電話090・6244・4363へ。
 
 
写真=昨年の初鎌。漆の古木に足場を組んで作業した

    

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