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両丹日日新聞2012年3月10日のニュース

あすへの教訓(5)大地震発生の可能性は 府立大非常勤講師・小滝さんに聞く

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 「地震には周期性があり、活動期と停滞期を繰り返します。日本の高度経済成長期に大地震はなかったのですが、1995年の阪神・淡路大震災以後、活動期に入りました」。東日本大震災は、全国の人々の心も大きく揺さぶった。京都府立大学や福知山高校で地学の非常勤講師を務める小滝篤夫さん(63)=観音寺=も不安を隠さない。

  「日本周辺のプレートは不安定です。この状態が、当分続くでしょう」と推測する。
 
 地震は大別すると2種類。「日本列島の東側では2つのプレート(岩盤)がぶつかり、一方のプレートに、もう一方が年に数センチずつのめり込んでいます。境目のゆがみを戻そうとして地震が起きます。これが東日本大震災のような海溝型地震」と説明する。
 
 そして阪神淡路大震災などの地震は、プレート内の活断層のずれによる内陸型(直下型)地震で、「海溝型と違い、震源は人口密集地に近く、こちらも深刻な被害が出やすい」と指摘する。
 
 今まで多くの活断層調査に参加。「航空写真や地形から場所は判断できます。典型的なのが谷筋。中国自動車道や鯖街道も活断層上を通っています」。活断層は全国に大小2000本以上ある。「一般的に断層が長いほど大地震があった証し」という。
 
 京都府北部で被害が大きかったのは、1927年(昭和2年)の北丹後地震(M7・3)で、死者2925人、全壊1万2584戸に上った。
 
 丹後半島の付け根を横切るように郷村断層(長さ13キロ)、これと交わるよう山田断層(長さ24キロ)が現れた。このほか福知山付近には、長田野工業団地西側から京丹波町に向けて三峠断層(30キロ)、綾部市北東部から南西部までの上林川断層(21キロ)、夜久野高原から但馬地域に向けての養父断層(20キロ)が分布する。
 
 国の地震調査研究推進本部が1月に公表した長期評価によると、福知山付近の活断層は、30年以内に地震が発生する確率が1%に満たないところが多い。
 
 近い将来起きる可能性が高いのは、西日本の太平洋側の海溝型地震。30年以内の発生確率は南海60%程度。東南海70%程度で、東海も高い。
 
 この3つの地震が複合した1707年の宝永地震(M8・7)が、東日本大震災が起こるまでは日本で最大規模だった。
 
 「同クラスの地震が西日本を襲えば、関東から九州までの太平洋沿岸一帯が大被害を受け、福知山も阪神・淡路大震災時の震度3を上回る揺れになるだろう。直接的な被害は少なくても救助、救急医療のボランティア派遣、被災者受け入れ、食料の高騰などパニックになる恐れがある」と危惧する。
 
 「阪神・淡路大震災発生直前に予知されていた発生確率は30年以内で0・02−8%、東日本大震災は10年以内で4−6%だったのに起こった。巨大地震は突然やって来ます」
(伊東利彦記者)
 
 
写真=京都府の地震被害想定調査による府内の主な活断層
 
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