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両丹日日新聞2012年3月 7日のニュース

あすへの教訓(4)福知山から、できることで被災地支え続ける

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 「自分に何ができるだろう」。震災の衝撃に強い心の痛みを感じながら、人々は考え続けた。現地へボランティアに出向く。必要な生活用品を送る。精いっぱいの義援金を出す。さまざまな支援の輪が、福知山でも広がった。

 直接被災地へ行った人の中には、帰ってから講演会を開いて、現地の状況を市民に伝えた人がいる。
 
 福知山環境会議のマスコットキャラクター・ゴーヤ先生は、現地で緑のカーテンを広める活動をし、マルテツ=今安=から預かった文房具や夜久花月堂=北本町一区=の笑顔せんべいを届ける役割もした。
 
 アルミ缶集めや資源回収をした学校があった。チャリティーコンサートを開いた高校生もいて、さまざまなイベントで義援金が集まった。市民から市に託された浄財は6531万1336円(2月29日現在)に上る。
 
 ビデオレターやハート型の模様があるフウセンカズラの種を被災地へ送った小学校もあり、心温まる交流があった。

■手作り品で継続活動する人たち■

 手作り支援の会nanairoすまいる(上原ゆみ代表)は、毎月第3土曜日に裁縫を趣味とする女性らが集まり、被災地へ送る物品を作っている。場所は東野町の橋本工業に借り、ジャノメミシン福知山店にミシンの貸し出しを受けるなど、企業の応援も得ている。
 
 継続的にできることで支援しようと、昨年6月から誰でも参加できるボランティア活動を始めた。これまでに手作りのレッスンバッグ、シューズケース、マスクなど1千点近くを、子どもたちのメッセージを添えて送った。
 
 上原さんは震災後、趣味の裁縫さえ手がつけられなくなっていた。そんな時、被災地に子どもの入学準備ができない母親がいることを知った。「押し付けにならず、家でもできる支援がある」と思うようになった。今はその思いを共有する人たち10人ほどで活動している。
 
 神奈川県の横浜支援隊ぽかぽかのホームページで必要な物品を確認し、作った物を支援隊へ送り、被災地へ届ける。クリスマスには、お菓子を詰めた靴下など、子どもたちの喜ぶ品を作った。
 
 「被災地にはなかなか足を運べないけれど、ちょっとでも自分にできることをしたい」と心を込め、一つひとつ丁寧に作る。初回から欠かさず参加している人たちもいる。
 
 上原さんは「どんな小さなことでも、気持ちがあれば支援につながる。被災した人たちに、いまも応援している人たちがいることを知ってほしい。そして、少しでも悲しみを和らげてくれたら」と願う。活動は続けていくことが大切。その意味で「一人ではなく、みんなで取り組んでいることが大きい」という。
 
 月日がたつにつれ、人は痛みを少しずつ忘れてしまう。「自分に何が…」と、問い続けることは、簡単ではないかもしれない。
 
 それでも、私たちは被災地を思い続けたい。
 (今川麻里子記者)
 
 
写真=手作りのティッシュケースにティッシュを詰める作業。男性や子どもたちも、いろいろな取り組みができるnanairoすまいるの会
 
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