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両丹日日新聞2012年3月 7日のニュース

あすへの教訓(1)死者1万5千人以上 深すぎる爪痕

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 2011年3月11日午後2時46分。宮城県牡鹿半島沖130キロの地点で、日本国内での観測史上最大、マグニチュード9・0の地震が発生した。東北、関東の広範囲を襲った東日本大震災は、大津波、そして原発事故をも引き起こした。死者は1万5800人を超え、いまだ3200人以上の行方がわからない。深すぎる爪痕を残したあの日から、まもなく丸1年を迎えようとしている。

 警察庁のまとめによると、余震を含む被害状況(2月29日現在)は、死者1万5854人、行方不明者3276人。建物では全壊12万8753戸、半壊24万5376戸など。道路損壊、がけ崩れ、堤防決壊。電気、水道、ガスのライフライン被害も相次いだ。
 
 特に岩手、宮城、福島の東北3県の被害は甚大で、死者と行方不明者のほとんどを占める。規模が大きすぎて発生直後には事態がつかめず、日を追うごとに人的被害の数は増えていった。
 
 震源地に近く、死者、行方不明者ともに一番大きな被害を受けた宮城県。押し寄せる津波に三陸のまちがのまれる映像は、何度もテレビで流された。現在は避難所を全て閉鎖しているが、震災から3日後のピーク時には約1200カ所を開設し、32万人余りが身を寄せた。
 
 家を無くし、家族をも亡くし、多くの人が避難所生活を余儀なくされた一方で、愛する故郷を離れる苦渋の決断を迫られた人もいる。
 
 総務省がまとめた昨年の住民基本台帳の人口移動報告では、全国市町村の前年に対する転出超過数の上位20位のうち、14市町が岩手、宮城、福島3県。通常の転居の数も含まれるが、東日本大震災の影響の大きさを物語る結果になった。
 
 福島第一原発から約50キロ地点にある福島県の2市が1位、2位。1位の郡山市は前年の134倍の7232人、2位のいわき市は5・5倍の6194人が転出超過。3位は震源地に近い宮城県石巻市で13倍の5459人で、それぞれ大幅に増加した。
 
 被災3県の転出超過合計は4万人を上回った。この数には住民票を移さずに県外に避難した人は含まれておらず、実数は更に伸びそうだ。
 
 多くの人々の命を奪い、生活を一変させた大災害の発生からもうすぐ1年になる。「まだ1年」「もう1年」。とらえ方はそれぞれ違っても、まだまだ終わりが見えないのは確かだ。
 
 記憶を風化させず、学ぶべきことがある。
 
 東日本大震災の今、そしてこれから。(足立秀高記者)
  
 
写真=皇室献上の上質のりで知られる宮城県東松島市大曲浜地区。津波にのまれて原野と化したまちに、雪が積もる(2月28日写す)
 
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