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両丹日日新聞2012年2月 2日のニュース

福知山消防署のシンボル「望楼」が50年の歴史に幕 防災センター完成に伴い

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 福知山市北本町一区の福知山消防署には、市内を見渡し火災の有無を監視する「望楼」(火の見やぐら)がある。かつては職員が1時間交代で24時間詰めていた署のシンボル。今は、望楼へと続く59段の階段を利用して、署員が体力訓練に使っている。東羽合で建設が進められている仮称・総合防災センターが今春完成する予定で、消防署機能の移転後は、望楼も約50年の歴史に幕を閉じることになりそうだ。

■火災監視に大きな役割 OBらから惜しむ声も■
 
 昭和37年(1962)に完成した福知山消防署は、鉄筋コンクリート造りの2階建て。望楼は煙突のように細長く、高さ約23メートルある。監視室は建物の7階に相当する位置にあり、四方に窓ガラスがついていて、回廊もある。
 
 望楼の高さは市内では際立ち、鬼ケ城や姫髪山のふもとまで見渡すことができた。加入電話の普及率が低く、高層建築物がほとんどない時代、火災を早期発見するための重要な施設だった。「望楼発見」で火災を見つけると、監視室から内線で通信指令室に連絡を取って緊急出動していた。
 
 建設時から昭和52年ごろまでは、24時間、だれかが詰めていた。それ以降は、夜間勤務のみになり、電話の普及で市民から素早く119番通報が入り、周辺に高い建物が建設されるようになって、昭和55年ごろに「望楼勤務」はなくなった。
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 夏は涼しかったが、冬は寒かった。夜間のみになったころは電気ストーブがあったが、消防職員OB(79)によると、「私が勤めていたころは、眠くなるといけないからと、火の気は何もなく、重ね着して勤務しました。ぜいたくな時代ではなかったので我慢できた」と振り返る。
 
 望楼勤務の経験がある現役職員は数少ない。福知山消防署の古旗悟署長(58)と大槻久人警防課長(56)は「1時間はとても長かった。交代時間が待ち遠しく、交代の職員が階段を上ってくる『コツコツ』という音を聞くと、うれしかった」と話す。
 
 OBの田辺良隆さん(58)=北山=は望楼勤務中に火災を発見し、表彰を受けたことが新聞で報じられた。「火災を発見できなかったら大変なことになるから、気が抜けなかった。シンボルがなくなるのは寂しい」と話していた。
 
 福知山消防署については、市の中心市街地活性化基本計画で跡地活用が検討されており、望楼の保存を望む声もある。
 
 
写真=福知山消防署のシンボルの望楼と署員が今も体力訓練に使っている内部の階段

    

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