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両丹日日新聞2012年1月 1日のニュース

丹波、丹後に残る麻呂子親王鬼退治伝説(上)

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 福知山市、宮津市、与謝野町にまたがる大江山には3つの鬼退治伝説が残っている。「日子坐王(ひこいますのきみ)伝説」「麻呂子(まろこ)親王伝説」「源頼光・酒呑童子伝説」。最も有名なのが酒呑童子伝説で、多くの文献が残り、ゆかりの地も多いが、麻呂子親王に関しても大江山周辺にたくさん存在する。福知山市大江町内を中心に関連地を回った。

 麻呂子親王は6世紀後半から7世紀初期にかけての皇族で、聖徳太子の異母弟と言われている。当時三上ケ嶽(みうえがたけ=大江山)には英胡、軽足、土熊の3鬼がすみつき、朝廷はこの鬼たちを退治するよう、親王に勅命。大軍を率いて攻めたが、鬼たちの妖術で歯が立たなかった。
 
 いったん兵を引かせた親王は、神仏の加護をもって鬼を討ち倒そうと考え、薬師如来像を彫って、もし鬼を討てたならば、丹後に7寺を開き、像をまつる−と祈願したという。
 
■親王の鞍と鐙が寺宝に 河守の清園寺■
  
 親王を開基と主張する寺は7つ以上あるが、舞鶴市の多禰寺に残る縁起では、大江町河守の鎌鞍山・清園寺(若田真喬住職)がその一つとしてあげられている。
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 同寺の開基は586年。親王が勅を受け鬼を討ち、寺を創建するまでの由来を描いた3幅の「清園寺縁起絵巻」は伝説を色濃く物語る。室町時代の作とされるが、現物は京都博物館(京都市)にあり、レプリカが同寺と日本の鬼の交流博物館に展示されている。
 
 また寺宝として残る鞍(くら)と鐙(あぶみ)は、親王が馬に乗る際に使っていたもので、神の加護で鬼退治できたことに感謝して、鎌と一緒に納められたという。同寺の山号の鎌鞍山はここから付けられた。若田住職(49)は「本物かどうかは分かりませんが、京都の都から乗って来た馬に取り付けられたものと思われます。末永く後世に伝えていきたい」と話している。
 
■鎌と鞭納めて開基 仏性寺の如来院■
 
 大江山のふもとにある仏性寺、如来院(田和祐昌住職)も親王が鬼退治の加護に感謝して、鎌と馬に乗った際に使う鞭(むち)を納めて開基したと伝わる。山号は鎌鞭山。鞭は長さ約1メートルで木製。漆塗りとみられ、持つところが革張りになっている。
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 普段は木箱の中に入れ、大切に保管しているが、参拝者に見せることもあり、田和住職(71)によると、寺に古く残るものだけに、だれもが「これはすごい」と感激するという。
 
 
写真=麻呂子親王鬼退治伝説を色濃く物語る「清園寺縁起絵巻」の写真。本物は京都博物館にある
写真=清園寺の寺宝となっている麻呂子親王が馬に乗る際に付けていた鞍と鐙
写真=如来院に残る鞭は漆塗りで革張りとされる

    

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