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両丹日日新聞2011年10月 3日のニュース

取り戻した透き通る歌声 気管切開乗り越えた歌手が講演

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 難病、気管切開を乗り越え、一度無くした声を取り戻したソプラノ歌手・青野浩美さん=京都市在住=が、福知山市民会館ホールで歌を交えながら講演。大好きなことに打ち込める喜びを歌声にのせた。

 福知山市の社会福祉法人空心福祉会が9月30日に、一般にも呼びかけて開いた地域公開講座で、約120人が来場した。
 
 車いすで登場した青野さんは、一礼してからシューベルトの「野ばら」を歌い上げた。そして講演が始まった。
 
 声楽を勉強していた学生時代に、突然倒れて立てなくなり、車いす生活を余儀なくされた。それでも歌は続けた。しかし、今度は無呼吸発作に襲われた。命を守るために気管切開を医師に勧められた。
 
 気管切開は有効だがデメリットもあった。「その一番大きなことが、声がなくなるということ」だった。
 
 歌は生活の一部で、切開は考えられない。半年悩んだその間にも発作は続いた。ある日、友人の一人に「『命と声をてんびんにかけること自体おかしいやろ。命あったら歌えるかもしれんやろ』って怒鳴られたんです」。我に返り前を向いた。
 
 3年前に気管切開をした。今は喉につけて声を出せるようになる器具・スピーチカニューレをつけて歌うが、医師からは「前例がないから無理だと思う」と言われた。それでも諦めなかった。「物理的に無理といわれたらだめだけど、前例がないというのが理由だったら挑戦できるやん。『よっしゃあ』と思いましたね」
 
 最初に試したスピーチカニューレは合わずに声が出なかったが、合うものに巡りあえると信じ、探し続けた。歌う時には首に空いている穴から空気が漏れないよう、タオルで抑えるなどで工夫する。そして、歌声を取り戻して再びステージに立っている。
 
 講演会の題は「前例がなければつくればいい−自分らしく生きるために」。聴衆は、じっくりと青野さんの歌声に耳を傾けた。
 
 
写真=一度なくした声を取り戻し歌い上げるソプラノ歌手の青野さん

    

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