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両丹日日新聞2011年6月17日のニュース

犬の「すず」に安住の地 虐待受け老人ホームで保護

0617suzu.jpg 福知山市大江町二俣の特別養護老人ホーム、五十鈴荘(小原彰紀施設長)の地域多目的スペースで、ミニチュアダックスフントが飼われている。名前は五十鈴荘で命名した「すず」。かつて飼い主から虐待を受けていたが、3年前の夏にホームに来てから、職員や入所するお年寄りに温かな愛情を注がれて元気を取り戻した。今では初対面の人にも駆け寄ってくるほどだ。

■元気戻り、利用者もふれあい楽しみに■
 
 人間と動物が共生できる社会をめざす動物愛護法は、定期的に見直し、罰則規定が強化されている。それでも犬などへの動物虐待は後を絶たず、「すず」も同じ境遇だった。場所は広島市のマンション。飼い主から、浴室に閉じこめられたまま、約3カ月間放置されたらしく、水を飲むなどして、なんとか生きながらえ、やせこけた状態で保護された。
 
 五十鈴荘の元職員の長女が当時、広島市の病院に勤めていたのがホームに来るきっかけになった。長女が里親募集で「すず」の存在を知り、鉛筆を刺されて左目を失明した虐待犬など5匹とともに預かって飼い、その後、福知山にUターン。住宅事情もあり、一番おとなしい「すず」の世話を小原施設長に託した。
 
 「大勢の人がいる中で育てれば、早く元気になるのでは」と期待し、ホーム内で世話をすることにした。地域多目的スペースの一角が「すず」の住まい。柵で2メートル四方に囲った中に犬小屋やベッドを置いている。
 
 当初は、虐待を受けた後遺症か、犬小屋の奥の方に入ったままで、近づくと怯えた表情を見せた。その後、小原施設長や事務員、かつて犬を飼っていた入所者らが、パンの耳やドッグフードを与えたりするうちに、そばに寄っても逃げず、抱き上げることもできるようになった。
 
 正午から1時間、柵の扉を開けるとホーム内を元気に駆け回る。足元に寄って、食べ物をねだるなど可愛いしぐさを見せるようにもなっている。入所者だけでなく、ショートステイで訪れるお年寄りたちからも人気で、「すずちゃんに出会うことを楽しみにショートステイを利用する人もいる」という。
 
 「すず」は8歳の雌で、人間でいうと60歳前。小原施設長は「最初は私に一番なついていたのですが、今は5番目ぐらいになりました。ホームの人気者で、お年寄りが触れ合うことで生きがいにつながればうれしい。何より動物虐待という行為が全国からなくなることを願っています」と話している。
 
 
写真=お年寄りから食べ物をもらうすずちゃん

    

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