WEB両丹

きょうあったいい話、夕飯までに届けます。京都府福知山市の情報を満載した新聞社サイト

タブメニュー

両丹日日新聞2011年5月24日のニュース

住民が手弁当で一年がかり-絆の象徴、愛宕神社を修復 

0524hazumaki.jpg 福知山市筈巻地区にある「愛宕山」(標高328メートル)の山頂付近に祭られる愛宕神社の祠(ほこら)などが改築され、22日に筈巻公民館で落慶式が営まれた。傷みがひどくなっていく祠と上屋を放っておけないと、地区の有志が立ち上がり、寄付を募って整備した。今後も、地区の人たちの絆のシンボルとして大切に守っていく気持ちを一つにした

 整備の発起人代表、浦岡道直さんによると、筈巻愛宕神社は享和年間(1800年ごろ)、大火で村の大半が全焼したことから、村の鎮守のために京都の愛宕神社から勧請して祭られたと言い伝えられている。
 
 山頂付近は、干ばつの時に火をたいて雨乞いの儀式を行うなど大切な場所だったため、区有林となっている。ここにある愛宕神社は、五穀豊穣や火伏の神様として村の安全、繁栄を祈り、「愛宕講」の祭礼を催すなど、暮らしに深く関わっていた。
 
 しかし、戦後に生活様式が変わり、参る人は減った。行事もなくなり参道、神社とも荒廃が進み、70年余り前に建てた祠の傷みもひどくなった。最近は参道入り口で常夜灯の「火とぼし」が続けられているだけになった。
 
 こうしたなか、区民の間で修復の声が上がり、浦岡さんら10人が発起人を務めて1年前から整備に取り掛かった。
 
 修繕費には60万円ほどかかると見込み、地区内で寄付を呼びかけた。60世帯あるなかで、親子や地区外からの寄付もあり、約70人から100万円以上が寄せられ、たくさんの人の期待が事業を後押しした。
 
 入り口から標高差約300メートル、全長1180メートルの参道を整備して動力運搬車が通れるようにし、山上広場を整備して神社の基礎になるブロックや資材などを運び上げた。
 
 祠はプロに頼んだが、ほかは地区の人が手弁当で参加し、農作業などの合間を見ながら協力して事業を進めた。神社完成後は参道を階段状にし、道標設置などもした。
 
 こうした努力のかいあって、今月中旬に整備が完了。22日に地区の人ら約70人が出席して落慶式をした。式では、祭壇にお札を納める儀式などに続き、地元・無量寺の河口研仁住職や地区の人が般若心経を読経する中、浦岡代表や浦岡克之自治会長らが玉串奉てん。出席者がお神酒を口にして完成を祝った。
 
 浦岡代表は「思いがけずたくさんの寄付を頂き、神社のそばに標柱を立て、参道入り口脇に記念碑を作ることもできました。くしくも東日本大震災の発生で絆の大切さが言われていますが、愛宕神社は地区の絆を深める中心であり、祠は100年もつという気概で造りました。今後は保存会で大切に守っていきたい」と完成を喜んでいた。
 
 
写真上=落慶式で玉串を捧げる浦岡代表
写真下=改修された祠

    

[PR]



株式会社両丹日日新聞社 〒620-0055 京都府福知山市篠尾新町1-99 TEL0773-22-2688 FAX0773-22-3232

著作権

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。

購読申込 会社案内 携帯版 お問い合わせ