WEB両丹

きょうあったいい話、夕飯までに届けます。京都府福知山市の情報を満載した新聞社サイト

タブメニュー

両丹日日新聞2011年3月27日のニュース

迫る統一地方選(2) 人口減-集落が維持できない

0323kadai.jpg 「この地域で子どもの姿を見かけなくなって何年になる?」「10年以上とちゃうか」。65歳以上の高齢者が6割を超える旧福知山市域の過疎高齢化集落に住む老夫婦は、思い起こす。

 国道から急坂を上ったところに広がる数十軒の集落。人口は50人を切る。小学生、中学生、高校生はどの世帯にもいない。若いといえば50歳代の数人で、ほかは60歳以上。「子どもがいないと、どこか殺風景で」と顔を曇らせる。
 
 道の整備・清掃をする「道つくり」。地域の重要な活動のひとつだ。しかし、高齢化でなかなか住民が集まらず、作業がはかどらない。「お金より人手がほしい」というのが本音だ。
 
 大江町の山間部にある過疎化が著しい集落の男性(72)は、自治会長を3回経験した。「地域の祭りは、ぎりぎりのところでやっている。一度やめてしまうと、もう続かない」と嘆く。さらに「年寄りばかりでこの先、集落を維持できるのか」と続け、地域の行く末を案じている。
 
 福知山市は2008年度から3年間、周辺部の集落の維持や活性化をめざす「ふくちの農山村応援プロジェクト事業」を実施した。対象は過疎化、高齢化が顕著な17集落で、ほとんどが人口50人未満。住民が花作りや新たな加工品作りなどに取り組んだ。担当の農林管理課は「取り組んで良かった」「住民同士の結束が図れた」という成功例がある一方で、高齢者だけでは荷が重く、うまくいかない集落もあったと言う。
 
 前出の老夫婦の男性(80)は「事情がよく似た地域の人と話すと、自分たち一代で終わりやとぼやいています。後継者がいないのです」。せめて農業で食べていけるシステムづくりが出来ないか。ほかの仕事をしながらでも地域に住んでくれたらと、静かに語る。
 
 一方、少子高齢化や人口減少の波は、旧市街地でも顕著だ。
 
 市役所の近く、内記五丁目自治会の四方泰裕理事(55)は「昭和40年(1965)ごろ、小学生は自治会に50人から60人ほどいたが、今は6人。一人暮らしの老人が約30人います」という。
 
 五丁目は密集地のため歩道を作るのが精一杯で、「お地蔵さんを置くスペースもない」というほど、ゆとりがない。若い人が親と同居しようにも家が狭く、車を置くところもなく、街から郊外へと流出する。四方さんは「旧市街地に戻って来やすい環境づくりに支援を」と訴える。
 
 子どもから大人までバランス良く住める地域づくりが求められている。
 
 
写真=旧市街地でも子どもの数が減っている
 
【関連ニュース】
 ・迫る統一地方選(1)合併から5年−旧3町は
 
 ・迫る統一地方選(2) 人口減−集落が維持できない
 
 ・迫る統一地方選(3) 小学校統廃合で揺れる
  
 ・迫る統一地方選(4) 悪循環生み出す鳥獣被害
 
 ・迫る統一地方選(5) 雇用−そして若者定住

    

[PR]



株式会社両丹日日新聞社 〒620-0055 京都府福知山市篠尾新町1-99 TEL0773-22-2688 FAX0773-22-3232

著作権

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。

購読申込 会社案内 携帯版 お問い合わせ