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両丹日日新聞2011年1月 3日のニュース

救急現場へ消防車も出動 多人数で素早い処置するPA連携

0101parenkei.jpg 重篤な人に対する救急出動の際、救急車と消防ポンプ車が同時に出動する「PA連携」。福知山市消防本部は救急隊と消防隊が協力するPA連携を採用している。救命率の向上を図るほか、救急現場で迅速に適切な処置をすることで「社会復帰率アップにつなげたい」としている。9日の出初め式で、PA連携の訓練展示をする予定。

 PAとは、ポンプ車の「Pumper」と救急車の「Ambulance」の頭文字を取っている。
 
 救急車の方が消防ポンプ車より出動件数は多いが、基本的に救急隊は1隊編成で、消防隊は2隊編成。このため、より多くの人員で救急現場に駆けつけるためには、救急車とともに消防隊がポンプ車を使って出動することになる。昨年度の消防庁の調査では6割以上の消防本部でPA連携を実施しているという。
 
 心臓と呼吸が止まる心肺停止状態になった場合、救命のためには一刻も早い蘇生が必要になる。そういった傷病者には、気道確保、心臓マッサージ、AED(自動体外式除細動器)による除細動、救急資器材の準備、居合わせた家族への説明、搬送など短時間の間に多くの処置をしなければならない。
 
 市消防本部ではこれまで、心肺停止状態(疑いも含め)で、なおかつ建物の3階以上に患者がいる場合、あるいは山の中など救急搬送が困難な場合に限って、救急車とポンプ車が同時出動していた。
 
 しかし、こういった条件にあうケースは少なく、ほとんどが救急隊の3人だけで対応してきた。そうすると、現場によっては応急処置の開始時間が遅れたり、現場での処置に時間がかかったりし、傷病者の社会復帰どころか、命を救えない場合もある。
 
 そこで市消防本部は、救命率と社会復帰率のさらなる向上をめざして、07年度から同時出動の条件を緩和し、弾力的な運用を開始。08年度にはすべての心肺停止で同時出動することにし、昨年度からは119番通報の時点で心肺停止状態の疑いがあれば、「空振りでもいいから」と本格的に実施することにした。実際に、消防車だけ途中で引き返すこともあった。

■ミュレーション訓練繰り返す■

 救急隊3人に、消防隊4人(原則)が加わることで、マンパワーが増強。7人で役割分担し、フルに活動することで、すぐに応急処置に当たることができる。しかし、現場でスムーズな処置をするには隊員同士の連携が必要で、同時出動のシミュレーションをして訓練を繰り返している。
 
 PA連携による効果は顕著に数字に現れている。
 
 心肺停止状態の患者の搬送人員と社会復帰率は、07年が114人のうち2・6%、08年は107人のうち4・6%、09年は96人のうち5・2%で、年々向上している。

■消防車も来ることに理解を■

 ただ、救急車を要請したにもかかわらず、消防車がサイレンを鳴らしてくることに、抵抗を感じる人もいる。火事と救急での消防車のサイレンの違いは、救急の場合は「ウ〜ウ〜」だが、火事の場合は「ウ〜ウ〜、カンカン」とカンカンが入る。
 
 福知山消防署警防課の古旗悟課長と竹下孝志参事は「素早い救出、救助、救命率の向上に効果があるので、ご理解を」と呼びかけている。
 
 
写真=福知山駅北口で披露したPA連携での訓練

    

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