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両丹日日新聞2011年1月 3日のニュース

産育の歴史や命の尊さ後世に(上) 三和・大原神社

0101hayasi.jpg 安産の神様として信仰が厚い福知山市三和町大原、大原神社の林秀俊宮司(54)が、産育にかかわる古い史料を集めている。江戸から昭和期までの古文書や錦絵など約60点。江戸後期の最高レベルの産科専門書と評価される文書も所蔵する。神社近くを流れる川合川沿いには、産婦が出産時にこもったという府指定有形民俗文化財の産屋もあり、一帯は「生命誕生の聖地」といわれる。林宮司は、産育習俗の歴史や命の尊さを後世に伝える施設として、所蔵品を公開する資料館が建設されることを夢みている。

 神社が創建されたのは仁寿2年(852)と伝わる。現在の広壮な社殿は寛政8年(1796)に再建され、本殿、拝殿、絵馬殿などが府有形民俗文化財に指定されている。
 
■神社近くの産屋 安産信仰の源■
 
 安産信仰を集めるのは、神社対岸の川合川沿いにある産屋の存在が大きい。茅葺き切妻の屋根をそのまま地面に伏せたような天地根元造という古い建築様式で造られている。
 
 大正初期まで、産婦が臨月を迎えると、ここに七日七夜こもり、出産をした。産後の三日三夜こもる習慣は、昭和23年(1948)ごろまで続いたという。
 
 入り口に魔除けの古鎌が掛けられ、みな平産(安産)であったと、寛文年間の大原神社本紀に記されている。産屋の入り口は本殿に向けられ、産土神の加護のもと新しい命を授かる場だったと推定されている。
 
■学生時代、恩師に諭されて志温める■
 
 このような環境の中で育った林宮司は、國學院大学で神道を学び、卒論で「産屋の研究」をテーマに掲げた。八幡市の石清水八幡宮で禰宜を務めたあと、1993年に地元に戻り、95年に大原神社宮司に就いた。
 
 「学生時代、将来も産育の研究を続けてほしいと、恩師に諭されていました。後世に産育の歴史を伝えていきたいと志を温め、史料収集を始めました」と振り返る。
 
 収集のルートが分からなかったが、「古書店を探せば、きっと貴重なものが見つかるはず」と地元の郷土史家に教わり、機会を見つけては、京都市内などの古本屋を回った。書籍だけでなく、広告、錦絵、双六、器具などさまざまで、値が張るものもある。
 
 
写真=戦前の紙芝居「赤ちゃん」を手にする林宮司

    

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