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両丹日日新聞2010年3月18日のニュース

人物天気図:児童の心が見える教育を 中途失明も教壇に復帰

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 雀部小学校で教えていた5年前、病気で視力を失った。「深い絶望に襲われ、退院後も家に閉じこもり、時間がむなしく流れるだけでした」

 一井鳴海さん(34)。中途失明したが、雀部小学校でいま元気に教壇に立つ。
  ◇  ◇
 中学校の時の先生にあこがれ、岡山大を卒業後、教師に。つまずいた児童に「簡単にあきらめるな」と諭してきた。
 
 だが、失明後、自身の希望を取り戻すまでには随分の月日が必要だった。母親から、「人には視覚だけでなく、聴覚や臭覚、味覚、触覚がある」と励まされた。気がつくと、家から100メートル離れた自販機に飲み物を買いに行く練習を始めていた。
 
 復職のきっかけは、「第二の母」と呼ぶ府視覚障害者協会職員との出会い。説得を受け、京都市の視覚障害者施設に通い、生活訓練をし、点字や音声入力ができるパソコン操作などの技術を取得した。
 
 復職したのは昨春。それに備えバス通勤、校内を歩く訓練に励んだ。「同僚ら周りの方々に支えられ、やっとたどり着けた」と感謝する。
 
 担任は持たず、1学期は6年生社会、2、3学期は2年生算数を中心に教えた。点字本で授業を進め、担任に板書の手助けを受ける。障害者理解教育の授業でも教壇に立つ。
  ◇  ◇
 学校近くで、一井先生を誘導し、一緒に登校し、元気にあいさつをする児童が増えている。同僚らは「児童は一井先生に接し、私たちでは伝えられないことを学び、さりげない優しさが芽生えている」という。
  ◇  ◇
 中途失明して気づいたのは、「失敗しても、それを防ぐ方法を考えれば、生きていく上での財産になる」ということ。
 
 「もう一度子どもたちの顔を見たい」と、ぐっと涙をこらえ、「せめて声から識別して児童の名前をきちんと呼びたい。児童の心が見える教育を目標に頑張ります」。笑顔が戻った。

    

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