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両丹日日新聞2010年3月14日のニュース

企業が作る「働く幸せ」 日本でいちばん大切にしたい会社会長が講演

0308oyama.jpg 知的障害者を多数雇用しながら業績を上げるチョークメーカー・日本理化学工業=神奈川県川崎市=の大山泰弘会長を招いた講演会が、福知山市土師のホテルロイヤルヒル福知山でこのほど開かれた。大山会長は知的障害者雇用を通じて学んだ企業の「働く幸せ」づくりについて話した。

 講演会は福知山商工会議所の主催。「働くよろこびと人を活かす経営−日本でいちばん大切にしたい会社」の題で、会員や市民約90人が聴講した。
 
 日本理化学工業は環境に配慮するチョークやマーカーを作り、粉飛散量を減らしたダストレスチョークは国内シェアの3割を占める。業績を支える従業員73人中53人が知的障害者であることが大きな注目を集めている。
 
 長年にわたって知的障害者雇用に取り組んできた大山会長も、最初から理解があったわけではなかったと振り返った。
 
 卒業生を雇用してほしいと、養護学校教諭の突然の来訪を受けたが、知的障害者のことを何も知らず「そういう人たちに、お金を出して買ってもらう商品を作らせるなんてできない」と断った。2度目も断った。3度目に「『どこも受け入れてもらえず雇ってもらうのはあきらめました。でも、就職できずに施設に入ってしまったら働くことを知らずに一生を終えてしまう。1回でもいいので働くということを経験させてやってほしい』といわれたので」2週間の実習を受け入れることにした。
 
 実習期間が過ぎれば終わりだと思っていた。しかし、従業員たちが懸命に働く実習生たちを見て、自分たちも支えるから雇ってやってほしいと頼みに来た。それならと採用したが「同情からのスタート」だった。
 
 「働くよりも施設で過ごした方が幸せではないのか」との自分の思いを、ある禅僧に告げた。返された言葉は「愛され、褒められ、人の役に立つことで人は幸せになれる」。企業が人を幸せにできることに気付かされた。
 
 いざ知的障害者の雇用を進めても運営が回らなければ本末転倒。そこで取り入れたのが知的障害者の理解力に合わせた業務内容の見直しだった。
 
 「字が読めず、計算も苦手だけど、一人で出社できるということは信号機の色と意味はわかっているんですね」。材料仕分けや計量に色の概念を取り入れるとうまくいった。「うろちょろしていた子が一生懸命やってくれるようになって『もっと仕事ないの』といわれた。仕事が出来ずに怒られるとの不安をずっと持っていたのかな、と思っています」
 
 生産ラインの9割を知的障害者が担い、ある程度の作業工程を覚えて親切な人は班長のポストに就き、健常者のマネジャーをサポートしている。「働ける環境づくりができれば一生懸命やってくれる。知的障害者雇用を通じて学び、気付かせてもらった。彼らの導きがあったのだと思う」と続けた。
 
 日本全体の流れが変わってほしいと願い、知的障害者を雇用する企業に最低賃金分を補助する先進国ベルギーを例に、福祉から見る雇用制度のあり方を訴え、大山会長は来場者に「みなさんはどう思いますか?」と投げかけた。
 
 
写真=知的障害者雇用から多くのことを教えてもらったと話す大山会長

    

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