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両丹日日新聞2010年1月 2日のニュース

廃材利用で走るSL模型 C62に子どもら乗せて

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 福知山市正明寺の運送業、伊藤成光さん(66)が手づくりしているSLが、子どもたちの人気を集めている。実物の7分の1ほどの模型だが、動力源に電動車いす用のモーターを使い、1台で幼児なら6、7人ほど乗せて広場を走らすことができる。知人から譲り受けた廃材をうまく使って仕上げており、煙も出ず、環境に優しい。
 

 昭和37年(1962)、国鉄に採用され、新幹線大阪運転所、福知山鉄道管理局、そして園部、福知山、綾部駅で働いた。JR西日本福知山支社福知山運転所助役を最後に55歳で定年退職したが、今もJR西日本の関連会社で配送業務をしている。
 
 現役時代はほとんどが事務系の仕事だったが、SLが駅のプラットホームから走り出す姿がたまらなく好きだった。「大きな鉄の巨体なのに、もくもくと煙を吐いて勢い良く走り出す瞬間がたまらなかった。まるで生き物のような躍動感があり、哀愁を帯びた汽笛の音も耳に残っています」
 
 SLへの愛着は今も変わっていない。もともとメカ好きで、若いころは、動くおもちゃの仕掛けを知りたくて分解し、愛車のボンネットを開けて眺めることも多かった。
 
■イベントに出品し好評で作り始める■
  
 初めて自作した鉄道模型は実物の12分の1ほどの大きさの「C62」。40歳を過ぎたころ、「訪れる親子連れが喜び、鉄道をテーマに会話が弾むような展示物を作ってほしい」と、旧福知山鉄道管理局などが主催する鉄道イベントに出品を依頼されたのがきっかけだった。
 
 来場者から評判が良く、その後も「エーデル丹後」「サロンカーなにわ」「エーデル北近畿」などを手がけ、一部はモーターを取り付け、引き戸用レールを使った軌道上を走らせた。室内のシートも再現しており、かなり精巧だった。
 
■造形フェスタで子どもたちに人気■
 
 一昨年と昨年は、自然素材や廃材による作品を市三段池公園大はらっぱに飾る造形フェスタに出品し、人気を集めた。「C61」「C62」をモデルにしたSL各1台と子どもに人気の「機関車トーマス号」「アンパンマン号」がそれぞれ1台ずつで、昨年は延長約10メートルのトンネルも加えた。
 
 「3人の孫を乗せて走り、喜ばせたいとの思いが募り、スケールを7分の1程度にアップした」のだという。
 
 部品にはお金をかけず、廃材を再利用するのが主義。「完成品やキットを組み立てたのでは面白味がない。あれこれと夢を含ませながら少しずつ手を加え、本物に近いデザインに仕上げる方が愛着がわく」と説明する。
 
 自宅近くの作業場にある旋盤や溶接機などの道具を活用。部品は譲り受けたもの、100円ショップで買ったものがほとんどで、例えばSLのボイラー部分はドラム缶を加工し、煙突はプラスチック製の植木鉢。動輪は一輪車のタイヤ。動輪をつなぐ連結棒はカーテンレール。ボイラー付近の多数の配管はエアコンパイプを利用するなど工夫している。
 
 SL1台には自動車のバッテリー2台を積み、車いす用のモーターで動かす仕組み。三輪車のハンドルなどを運転台に付け、左右に方向が変わるようにし、前後進やスピードを変えることもできる。運転台にはカセットテープレコーダーを積み、SLの走行音、汽笛、アンパンマンの歌、童謡の「汽車ぽっぽ」などを流しながら走り、ムードを盛り上げている。
 
■銀河鉄道999を縁に新たな交流■
 
 松本零士さん原作の人気アニメ「銀河鉄道999」が好きで、登場人物の謎の美女「メーテル」を描いたヘッドマークを、出品したSL1台に取り付け、トンネルの一部に銀河鉄道999の絵を描いたことから新たな交流が生まれた。07年に夜久野高原の農匠の郷を主会場に「夜久野999イルミネーション」を始めた実行委員長の衣川タカ子さんが、昨年の造形フェスタで、そのSLやトンネルに感激し、イベントを盛り上げるため、取り組みへの参加を依頼した。
 
 「イベント活性化に役立ち、子どもたちが喜んでくれるなら」と快く引き受けた伊藤さんは、トンネルにたくさんのブルーのLED(発光ダイオード)を飾り付け、昨年12月に農匠の郷で走らせ、注目を浴びた。
 
 乗車人数にもよるが、一晩充電すると4時間前後動く。2重連や3重連もできる。重さは一台で100キロと重いが、分解してトラックに積み、持ち運ぶことができる。
 
 伊藤さんは「昨年の造形フェスタでは、長いトンネルを抜ける撮影ポイントには、わが子が笑顔でSLに乗る姿を写真にとろうと、お母さんたちでいっぱいになりました。子どもたちを喜ばせたい。そして、一人でも多くの子どもたちに鉄道のまち福知山の歴史を伝え、関心を持ってほしい」と期待込めている。
 
 鉄道をこよなく愛し、本物に近づけたいと、日々SLに手を加えている。700系新幹線を作る準備も進めている。
 
 
写真=孫を乗せて走る伊藤さん自作のSLと鉄道イベントに出品した模型など

    

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