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両丹日日新聞2009年8月 2日のニュース

人工接種で松くい虫に強い木 府緑化センターが研究

近く人工接種する苗木 松枯れ被害が各地で深刻化するなか、福知山市夜久野高原にある府緑化センターで、原因の一つになっているマツノザイセンチュウ(松くい虫)に強い品種の普及に向けた研究が進められている。西日本各地の被害森から選び出された抵抗性のある木の原種から育てた苗に、マツノザイセンチュウを人工接種し、強さを確認し、生き残ったものの一部を府内のマツタケ山の再生などに活用している。
 

 松枯れは1970年代から西日本各地で目立ち始め、現在は東北にまで北上している。マツノマダラカミキリに運ばれた体長1ミリほどのマツノザイセンチュウが、マツに侵入して水分補給を阻害するのが大きな原因といわれ、抵抗性のある品種を育てることが課題になっている。
 
 このため、独立行政法人・林木育種センターが、松枯れ被害地で生き残っているマツのなかから、抵抗性候補木を選び出し、さらに2度にわたるマツノザイセンチュウ接種検定を重ねて強い抵抗を持つ木を選んでいる。
 
 府緑化センターには亀岡市の府森林技術センターの職員が定期的に訪れ、林木育種センター関西育種場から譲り受けた抵抗性品種の原種(瀬戸内産のアカマツ25品種、九州産のクロマツ16品種)を使って研究。89年に抵抗性品種の採種園を造成し、5年後に採取した種子から苗木を育て、97年から後生の抵抗性を調べる接種検定を始めた。
 
 毎年、侵入期の7、8月、増殖させた府内のマツノザイセンチュウを3年生の苗木の幹に傷をつけ、1本当たり1万匹接種する。その後、経過観察し、2カ月後のマツの生存率などを調べる。今年は8月3日に接種を予定している。
 
 07年度の検定での生存率はアカマツが約9割、クロマツが約8割だった。毎年、生き残った苗木1000本程度を府内の松枯れ被害にあったマツタケ山の再生や府の森林整備事業に役立てている。
 
 松枯れ予防には、郷土に合った品種の植栽が望まれるが、府内産の抵抗性品種は、林木育種センターが06年度に初めて選出した段階で、緑化センターで採種後、苗木を育成するにはあと10年前後かかるという。
 
 林木育種センターの藤田徹主任研究員は「抵抗性品種を植えても松枯れがなくなるわけではない。薬剤散布や樹幹への薬剤注入を組み合わせる必要もある。府内産の抵抗性マツの育苗が待たれる」と話していた。
 
 
写真=近くマツノザイセンチュウを人工接種する抵抗性マツの3年生の苗木
 

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