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両丹日日新聞2007年8月21日のニュース

丹波漆の増産に期待 シンポジウムで作家や研究者ら

0821tanbaurusi.jpg 全国に誇る丹波漆の振興策を探る「第2回丹波漆シンポジウム」(福知山市主催)が18日、福知山市夜久野町額田の夜久野ふれあいプラザで開かれた。丹波漆の生産量は年間5kgに及ばないのが現状だが、市外から訪れた研究者や漆芸家は、こんごの増産へ期待を込めた。「規模は小さくても、産業として発展させることができるかどうかが鍵」「京都の国宝建造物の修復に使われれば、丹波はすごい供給地になる」と意見が出され、地道な植栽、採取活動を続けている丹波漆生産組合も、増産へ前向きな姿勢をみせた。

 
 かつて漆は全国各地で生産されたが、輸入漆や代替塗料の影響で戦後急速に衰え、西日本の産地は丹波と備中(岡山)、阿波(徳島)の3カ所になっている。国内消費量のうち国産ものは1−2%に過ぎないが、輸入漆に比べて品質が高く、根強い需要がある。これらを背景にシンポジウムが開かれ、パネルディスカションでは「丹波漆に望むこと」をテーマにパネラー5人が意見交換した。
 
 京都市産業技術研究所の大藪泰さんは、「漆膜を漆器や仏壇にだけでなく、文化財建造物や自動車の塗料に生かせないか研究している」と活動を紹介し、「文化を超え、産業として発展できるか。それが丹波漆の振興の鍵になる」と指摘。「年間100kgの安定した生産を続け、京都市場に需要を掘り起こす必要がある。研究機関との技術提携も大切で、地元の府福知山高等技術専門校家具工芸科や南丹市の京都伝統工芸大学校で使えないだろうか」と提案した。
 
 岡山県の漆芸家、山口松太さんは「京都には国宝建造物がたくさんあり、修復には高品質の国産漆が求められる」と丹波漆の必要性を話した。
 
 同生産組合の岡本嘉明組合長は「シカ害を防ぐため植栽地にネットを張る必要もあり、こんご組合だけでの維持管理には限界があると思っている」としたが、「増産の必要があり、市全域で植栽地を探し、住民理解が得られれば、年間30kg程度の採取はできると思う」と意欲をみせた。「地産地消の意味もあり、修復が進む京都市の東本願寺御影堂に丹波漆を使ってもらうことになった」との報告もした。
 
 岡山県郷土文化財団参与の高山雅之さんは、官民一体での取り組みの必要性を強調。高日音彦市長は「産業として発展させるのは難しく、市の伝統文化として守っていきたい。植栽はとても大事で、今年から担当課で丹波漆文化振興検討会を立ち上げ、さまざま角度から振興策を考えている」と語った。
 
 「丹波の漆掻(か)き」が1991年に府無形民俗文化財に指定され、夜久野高原に木と漆の館が建設されるなど、丹波漆の知名度は徐々に高まっており、会場には西日本を中心に各地から約280人が集まり、熱心に話を聴いていた。
 

写真:丹波漆の振興策について意見を交わすパネラー

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