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両丹日日新聞2007年8月 8日のニュース

丹波漆の振興策探り 夜久野でシンポジウム

0808sakuhin.jpg 「透明度が高く、深みのある光沢」と、全国的に評価が高い丹波漆の魅力を多くの人たちに伝えるため、第2回丹波漆シンポジウム(福知山市主催)が18日、福知山市夜久野町額田の夜久野ふれあいプラザで開かれる。国内で使われる漆のうち、98%が輸入ものという現状だが、高級漆器や文化財修復の分野では、高品質を誇る国内産が欠かせない。当日は丹波と同様に漆の里復興をめざす備中(岡山県)の漆工芸家らを迎え、講演やパネルディスカッションを通じて丹波漆のこんごの振興策を探る。

 
 漆器は日本を代表する産物の一つだった。かつては全国各地で大量の漆が生産されたが、安価な中国漆などの輸入や化学塗料の普及で、戦後、急速に衰えた。西日本に残る産地は丹波と備中、阿波(徳島県)のわずか3カ所になっている。しかし、品質面から国内産は根強い需要があり、安定供給できる基盤づくりが課題となっている。
 
 丹波は、江戸時代に藩の奨励もあり、夜久野町を中心とした由良川、牧川筋の約500人が漆かきをし、全国有数の漆の集積地になっていたという。昭和30年代半ばには同町の故・衣川光治さんが府内でただ一人の漆かき職人になっていたが、「丹波漆を伝承し、漆かきの技術を高めたい」という思いを抱く有志が集まり、20年前に丹波漆生産組合を再結成した。1991年には「丹波の漆かき」が府無形民俗文化財に指定され、01年に交流施設の「やくの木と漆の館」が開館した。しかし、年間の漆生産量は5km以下と少なく、増産が求められている。
 
 一方、備中は、94年に岡山県郷土文化財団と林原共済会が官民一体となって、備中漆復興事業をスタート。活動拠点として「漆の館」を建設し、漆の木2000本余りを植栽している。使い手が求める漆を生産するため、全国各地から漆の苗木を集めて特性研究をしており、衣川さんが地道な研究で生み出した採取量の多い木「丹波1号」も植わっている。漆を本格的に採取するのはこれからだが、戦後途絶えていた地元の「郷原漆器」は89年によみがえっている。
 
 シンポジウムは、漆芸家で岡山県重要無形文化財保持者の山口松太さんが「備中漆の個性を活(い)かす」と題して基調講演し、地元漆を使った作品への思いを中心に話す。「丹波漆に望むこと」をテーマにしたパネルディスカッションでは、山口さんのほか、岡山県郷土文化財団参与の高山雅之さん、京都市産業技術研究所工業技術センターの大藪泰さん、丹波漆生産組合長の岡本嘉明さん、高日音彦市長がパネラーとなり、それぞれの立場から意見を述べ、議論する。やくの木と漆の館の高橋治子館長が司会進行を務める。
 
 シンポジウムは午後2時(午後1時開場)から同5時30分まで。入場無料。同組合、西日本の漆を守る会が協力する。
 
一流作家らの作品展示も
 
 会場には、山口さんや木工芸の人間国宝、村山明さん、地元の木工芸家の田中誠さんと教室生らの作品40点余りを展示する。
 
 また、同漆を守る会の第10回例会が同日から2日間にわたって同町で開かれる。初日はシンポジウムに参加後、交流会を開催。2日目は植栽地や漆かきの見学をする。
 

写真:展示される山口さんの乾漆油枩堆錦盒(かんしつゆしょうついきんごう)「礁」

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