
福知山市末広町で料理旅館たかた荘を営む高田義巳さん(60)が、長年舞鶴で自衛隊員の調理指導にあたってきたことに対して、このほど防衛庁から吉川栄治海上幕僚長名の感謝状を受けた。高田さんは日本の四川料理の父と呼ばれる故・陳建民さんの直弟子でもあり、国内各地で活躍する海上自衛隊員たちに本場中華の味と心を伝えている。
高田さんが指導に訪れているのは、舞鶴地方総監部などが集まる海上自衛隊舞鶴地区にある第4術科学校。全国の艦艇、地上施設の調理員(給養員)がここに集まり、実習を積む。任務についてすぐの海士の課程は3カ月、経験を積んだ海曹課程は4カ月入校し、料理の基本から学ぶ。それぞれ2コースずつ年間計4コースが組まれ、毎年大勢の隊員が入校してくる。
調理実習には外部講師として和・洋・中華の専門家たちが協力しており、高田さんは23年前から中華を受け持っている。若いころにプロたちが学ぶ東京・恵比寿中国料理学院の助手をしていたことから、技術指導はお手のものではあるが、レストランと異なり特殊な環境で作業する隊員たちが相手とあって「いかに応用を利かせておいしく作り上げていくか」を教えることに力を入れているという。
もちろん中華の基本もしっかり指導し、自身が料理学院時代に院長の陳さんから学んだ知識、調理に携わる者の心、そして職務の厳しさも隊員たちに伝えてきた。舞鶴で教え全国へ巣立った“弟子”たちはこれまでで1921人になった。
「海の上は食べることが一番の楽しみ。調理担当の隊員さんたちへの艦隊内の期待は大きいですから、学びに来る人たちは、みんな熱心です」と高田さん。「幕僚長から感謝状をいただくなんて思ってもみなかったことですが、これからも出来る限りお役に立っていきたいです」と話している。
写真:技術だけでなく、中華の心も隊員たちに伝えている高田さん
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