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両丹日日新聞2006年5月20日のニュース

雲原砂防 国の登録記念物指定 遺跡としては第1号

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 文化審議会(阿刀田高会長)は19日、全国で先駆的な砂防工事が取り組まれた福知山市雲原の通称「雲原砂防」の関連施設群などを、国の登録記念物(遺跡)として指定するよう小坂憲次文部科学相に答申した。昨年度から記念物も登録されるようになり、遺跡としては初めてで、富山県の立山砂防工事専用軌道とともに答申を受けた。地元では、地域の活性化につながるのではと期待している。

 今回答申されたのは史跡13件▽名勝4件▽天然記念物2件▽重要文化的景観1件▽登録記念物3件。

 雲原砂防は、旧雲原村時代の1934年(昭和9年)に起きた室戸台風の被害を受けて建設されたもの。地域の河川などに大きな土砂災害が発生したことから、当時の西原亀三村長が抜本的な治水工事の実施を決め、高橋是清大蔵大臣に砂防工事の必要性を説き、府の事業として予算が認められた。

 工事は翌年から始まり、52年に完成。複数の流域(総延長約12km)にわたってえん堤11基、床固め工157基、流路工41基が造られた。砂防工事とともに、農地改良、用・排水路、林地の改修、集団耕地造成、農家移転が行われるなど、日本の近代砂防史上、画期的な整備事業だった。昭和10年代の日本の農村振興の様相を具体的に示し、歴史的価値があることから、今回登録記念物となる。

 地元では歴史ある砂防施設が記念物として答申されたことを喜ぶ人たちが多く、今井啓靖・雲原自治会長(65)は「当時は日本で一、二を争う施設で、出来たころは1年間に何千人という人たちが視察に訪れた。完成後50年以上が過ぎ、忘れ去られていたが、今回登録されることで再び脚光を浴びることになる。今後は、地域の活性化に役立つ事業を進めたい」と意気込んでいる。

 また高日音彦市長は「全国に先駆けて行われた近代砂防の礎として国登録記念物の第1号(遺跡)として登録されたことは、郷土の歴史にとって大きな誇りであり、大変喜ばしいこと。今後、この顕彰を地域振興、愛着を持てる地域づくりの資源として活用していきたい」と話している。


写真:雲原砂防の施設群の一つ。今も大半が残っている


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