両丹日日新聞12月13日のニュース
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めざせ!! トップアスリート 世界的選手が直々指導、目標を持つ大切さ説く

 府教育委員会などが主催する「未来のトップアスリート育成事業」が12日、福知山市内の2会場で行われた。参加した小学生から高校生までの選手たちが、剣道とアーチェリー競技で世界レベルの活躍をする人たちから直々に指導を受け、普段から目標を持って練習に臨む大切さを教わった。

 同事業はジュニア層にスポーツの楽しさを知ってもらい、より高い資質をもつ選手の育成にと、昨年度から始まった。オリンピックなどの国際大会で活躍する一流選手、監督らを講師に迎え、実技や講演による指導を進めている。

成美高校では剣道 世界選手権者2人が指導

世界選手権優勝の宮崎さんが指導 福知山市水内、福知山成美高校では、府内の小学生から高校生までの剣道選手約150人が、世界剣道選手権大会で優勝経験を持つ剣士2人の指導を受けた。

 講師は神奈川県警の宮崎正裕さんと京都府警の高橋英明さんの2人。ともに教士7段。宮崎さんは全日本選手権で6回優勝するなど数々の大会を制覇している。宮崎さんが講師を務め、高橋さんが補助をした。

 実技指導では礼法から始めて素振りに入った。「素振りでも相手がいると思って前を見て目標を持っていこう」「途中で止めず振りぬこう」「速く打つためには足さばきが重要だ」など宮崎さんが選手たちにアドバイス。世界のトップを行く一流剣士の一言を聞き逃さないよう、見つめる選手たちの目は真剣で、より高い技術と精神を身につけていった。

府立工業ではアーチェリー 五輪監督と選手に学ぶ

 同市石原、府立工業高校では、同校アーチェリー部員15人がオリンピック代表選手と監督から教わった。

 講師はシドニー五輪女子コーチで多数の選手育成に努めてきた甲南女子高校教師の五百蔵正雄さん、シドニーで5位に入賞し、アテネ日本代表選手の川内紗代子さん(ミキハウス所属)の2人。府北部の高校アーチェリー部を対象にしており、唯一部がある同校のみが参加した。

 五百蔵さんは「ただ射るだけではだめ。何がおかしかったのかを考えながら目的意識を持って1回ずつチェックをしないといけない」と説明。部員たちには勝利への貪欲(どんよく)さなど、メンタル的に弱い印象があるとの厳しい言葉を伝えた上で「技術的にはもっと点数を取れるはずだ。君たちはもっと上へいける」と指導した。

 部員たちは川内さんの実射を間近で何度も見て、自分の欠点などを見つめ直した後に実技指導を受け、上達への糸口をつかんでいた。


写真:世界選手権優勝の宮崎さんが指導した(成美で)


「努力が自分を支える」 井村ヘッド(シンクロ日本代表)が講演

 夜久野町高内、夜久野中学校体育館で11日、アテネ五輪シンクロナイズドスイミング日本代表チームのヘッドコーチ、井村雅代さんを招いての人づくり講演会が開かれた。特別だからオリンピック選手なのではなく、できないことをあきらめないからなれるのだとして「だれもがすごい可能性を持っている。『やるぞ』という心の才能を導いてやることが大切」と力説した。
井村さんが講演
 井村さんは10年間の現役生活を経て1978年から日本代表チームのコーチを務め、以後6回のオリンピックで選手たちをメダルへと導いた。アテネではヘッドコーチとして立花美哉、武田美保両選手たちを支えた。

 貴重な機会だとして同校全生徒も聴講、会場には約300人が集まった。

 「自分の欠点を補う方法を見つけるか見つけないか」。オリンピック選手は選ばれた人ではなく、それに見合うだけの努力をした人、との持論を展開し「補う方法を導いてやることが私の役目です」と語った。

 選手たちに対して「きょうは1ミリ進歩しなさい」と指導する。少しずつでも前を見据えて進もうとする頑張りを認めるが、逆に「自分の限界を決めつけている子を見たときは許せない」という。

 「だれでも『やるぞ』と『失敗したら』の2つの気持ちに挟まれている。ここで『やるぞ』と思えるためには、それまでにどれだけ努力してきたかの経験だけが支えてくれる」と口調を強め、勉強でもスポーツでも、自分を支える一歩を踏み出すことができるかできないかが分かれ道とした。


写真:何事も自分の限界を決めず、前に進む方法を探してほしい−と話す井村さん


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