両丹日日新聞11月27日のニュース
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大江町へ義援金など1364万円 台風被災で各地から届く

 大江町は、台風23号の災害対策本部に寄せられた見舞金と義援金が18日現在で381件、1364万円余りに上ることを明らかにした。26日開会の臨時議会で、被災状況などと併せて報告した。

 大きな被害に見舞われた大江町には、10月20日の災害発生以後、各方面から次々に見舞金が届けられた。個人からの義援金の申し出も相次ぎ、京都銀行と京都北都信用金庫、郵便局にそれぞれ災害義援金口座を設け受け付けている。

 18日現在でまとめたところ、被災者支援に使う義援金は321件、660万7983円、町への見舞金は60件、703万6800円で、合わせて1364万4783円となっている。

 近隣市町をはじめ、近畿一円や東京など遠くからも届いている。贈り手は、個人や各種団体、学校、事業所など様々。直に災害対策本部を訪れたり、励ましの手紙を添えて現金書留で送られてきたりしている。

 引き続き指定金融機関で12月30日まで受け付ける。災害対策本部は「これまでに多くの方々から義援金と見舞金を頂き、たいへん感謝しています。この浄財は被災された方々への生活支援と町の復興に有効に活用させて頂きます」と感謝している。

被災家庭にファンヒーターを配布
被災家庭にファンヒーター届ける
 その一つとして災害対策本部は、義援金で石油ファンヒーターを買い入れ、26日から床上浸水した家庭334戸に配布している。

 町内の電気店4店がそれぞれ対象となる家庭を回り、希望する場所に設置して取り扱いを説明。町職員も付き添い、配布の趣旨を記した手紙を届け、被災者を励ましている。留守宅には手紙を添えて置いている。

中丹広域農道通行可能に

 台風23号被害で10月20日から通行止めとなっていた市道上荒河観音寺線(中丹広域農道)が、26日夕から通行できるようになった。

 福知山市興地内でアスファルトがめくれ上がるなどの被害があり、長く通行できなかったが、ようやく修復工事を終え、通れるようになった。設置していたバリケードもすべて取り除かれている。

 同線は福知山−綾部を結ぶ道路で、普段から交通量は多い。通行止め期間中は石原、興、観音寺の集落内を抜ける車が多く、府道に出る交差点で交通の流れが悪くなる問題も出ていた。

台風災害復旧に20億円 市の一般会計補正案 新年から本格工事へ

 福知山市は12月3日に開会する市議会12月定例会に、台風23号など相次ぐ台風災害による復旧費約20億円を盛り込んだ一般会計補正予算案など20議案を提案する。一般会計の補正額は22億4743万1千円で、12月補正としては過去最高額になるという。補正後の総額は296億9777万2千円。補正予算案が承認されれば新年早々にも本格復旧工事に着手する。

 補正額のうち台風23号関連の災害復旧費分は、水田・農道など10億1524万円▽道路・河川6億1840万円▽林道8134万円▽冠水・のり面崩壊などの天津、公誠両小学校、北陵中学校の施設復旧に2442万8千円▽猪崎の由良川河川敷運動広場、市民体育館横の弓道場1千万円▽庵我児童館200万円など。学校関係や運動広場などは3月いっぱいまでには工事を完了したい、としている。

 このほか、災害復旧業務など来年3月までの超過勤務手当407人分の4287万2千円▽下荒河など9カ所の林地崩壊防止に3498万4千円▽計画より1年早まる第2期埋立処分場のかさあげ工事にかかわる5884万円などを盛り込んだ。

 特別会計では簡易水道事業など4特別会計で4259万円を組んでいる。


写真上:寄せられた義援金を活用して購入した石油ファンヒーターを被災家庭に届けている


水の怖さ、人の温かさ知り「元気を出そう」と絵画展 大江町の喫茶らくがき

 由良川沿いにある大江町南有路の喫茶「らくがき」(森畑哲夫さん経営)で26日から、恒例の絵画展「鬼の里は元気展」が開かれている。台風23号で同店も1.47mの高さまで浸水する大きな被害を受けた。計画していた絵画展の開催は断念しかかっていたが、周りの励ましや支援を受けてのいち早い復旧作業で、開催にこぎつけた。森畑さんは「水の怖さをつくづく思い知らされましたが、それを忘れさせてくれるほどの人の温かさも感じました」と心境を語る。

森畑さんの指さす所まで浸水した 森畑さん(67)と妻の明子さん(67)は美術団体の新槐樹社に所属する画家。大阪府大東市に在住時、同社京都支部長の画家、大槻博路さん(55)と知り合ったのが縁で、89年、大江町に移り住んだ。5年後には2人と希望者らの絵を飾れる念願のギャラリー喫茶をオープンさせた。

 同町に移ったのは恵まれた自然に魅力を感じてのことだった。ところが、台風23号では、はんらんした水が一気に押し寄せて店舗兼住宅が浸水。店の調理場の冷蔵庫や製氷機までが水にぷかぷかと浮いた。店内に常設している絵画や奥に置いていた100号サイズなどの絵画約50点も水につかった。

 「15年ほど前にも店の前の道路が冠水したことがあり、その時、28災の惨事を聞かされました。でも、今は河川の改修も進んでいるので、こんな被害を受けるとは予想もしていなかった」と振り返る。

 水が引いたころ、店内は泥だらけの状態で営業はできず、5年前から毎秋続けている絵画展のことを考える余裕はなかった。しかし、大槻さんらが励ましに訪れ、地元の大工さんや電気工事関係の人たちが復興作業に進んで協力してくれた。その言葉や姿に勇気づけられ「例え店内が元通りにならなくても、元気を取り戻す意味で、なんとか絵画展を開こう」と決めた。

 壁の断熱材の取り替え、内装工事だけでなく、いすやテーブルにこびりついた泥をつまようじを使って落とす日々が続き、ようやく開催にこぎつけた。

 同展は新槐樹社京都支部の秋季展にもあたり、同店では小品を中心に17点を展示している。12月4日まで。

 同町北有路の「あしぎぬ大雲の里」でも同支部や地元グループの作品52点を28日まで展示している。


写真:多くの人たちの協力で復興した店内。森畑さんが指さす所まで水に浸かった

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