両丹日日新聞11月12日のニュース
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台風23号で「避難勧告・指示に課題」 高日市長、地域防災計画見直しを表明

 高日音彦・福知山市長は11日の定例記者会見で、「市民への避難勧告・指示の伝達に課題がある」として、先月の台風23号災害を受けて市地域防災計画(風水害等対策編)を全面的に見直す方針を示した。

 市は今回、旧市街地など市民1万5833人に避難指示を出したが、指定避難場所へ避難したのは最大で3328人だった。避難の勧告・指示が全員に伝わっていなかった点を踏まえ、「早く避難できるよう、勧避難場所のあり方も再考していく(10月20日午後7時10分ごろ、市武道館)告・指示を市民一人ひとりに的確に迅速に伝えるという点において課題を残した」と振り返った。

 そこで避難対策など災害時のマニュアル行動が定められている99年3月策定の「市地域防災計画」については、「新しいものを作るという気持ちで全面的に見直す」と決意を示した。自主防災組織立ち上げの促進▽避難場所のあり方▽防災マップの更新−などにも触れ、「(今回の台風で)大きな教訓を得た。それを生かし、市民の生命と財産を守るためにしっかりと対応していかなくてはいけない」と語った。

 今回、市民からは「避難の勧告・指示が出されていたのを知らなかった」「避難場所が遠く、暴風雨のなかではとても避難できない」「サイレンが鳴ったが何を意味しているのか分からなかった」などの不満の声が上がっていた。

被害総額は推定37億円
 台風23号による農地や市道などの被害は、推定で計37億円(9日現在)に上ることが明らかになった。個人家屋などは除く。

 市によると、内訳は市道の損壊、三段池公園の法面(のりめん)崩壊など公共土木施設で16億円余り。田畑、ビニールハウス、大豆などの農作物、林地崩壊など農林水産業関連が約20億円、公誠小、天津小、北陵中の土砂たい積やコンピューター機器の冠水など文教施設が2800万円余りになるという。

「いまは災害復旧に全力」合併協議延期
 また福天1市3町の合併協議については、10、26両日に開催される予定だった合併協議会が延期されるなど進展していない。高日市長は来年3月31日までに知事へ申請する意向に変更はないとしているが、「いまは災害復旧に全力を尽くしたい」と答えた。
 

写真:避難場所のあり方も再考していく(10月20日午後7時10分ごろ、市武道館)

台風倒木扱い、災害復興祈念木材市 丹州協同組合が開催

 府北部の林業関係者らで組織する京都丹州木材協同組合(伊東宏一理事長)は、19日に綾部市小畑町の京都丹州木材市場で、台風23号などによる災害復興祈念の特別市を開く。台風による大量の倒木を持ち込まれた宮津市日吉神社の樹齢400年のスギと伊東理事長扱うことで、甚大な被害を受けた森林所有者らの元気を取り戻したいとの思いで計画した。関係者に風倒木の出品や買い付けを呼びかけている。

 風雨とも強く、多くの災害をもたらした台風23号。神社などの巨木をなぎ倒し、森林では木が何層にも重なり合って倒れた場所も目立つ。それを証明するかのように同市場には今、各地の神社などから巨木が持ち込まれている。風倒木は放置すると病害虫が発生し、商品価値をなくし、やがて森林破壊を招く。「外材の輸入で、良質ながら国産材は安い時代だが、倒木や倒れかかった木を早く売り、少しでも利益を得てほしい」と特別市の開催を決めた。

宮津市山王神社の大スギなど各地の巨木集まる
 特別市には巨木もたくさん並ぶ。宮津地方森林組合を通じて持ち込まれた宮津市宮町の山王宮日吉神社のスギ、カシなど10本は、いずれも樹齢100年以上のもの。一番大きなものは樹齢400年のスギで、最大径が約1・1m、長さが約24mある。綾部市淵垣の八幡神社のヒノキも大きく、樹齢200年で最大径が56cm、長さが約18mある。このほかにも次々に風倒木が集まっている。
 特別市は午前10時から競りを始める。風倒木のほか、伐採された通常のスギ、ヒノキ類も並ぶ。出品量は月2回の定期市の倍の1000立方mを予想している。
 伊東理事長は「台風による大江町や福知山市などの人家、農地の被害は相当なものですが、名木といわれる巨木が各地で倒れ、地域の山々にもスギやヒノキが重なって横たわる無残な姿が広がっています。倒木の量は計り知れず、荒れ果てた森林復興のため少しでも役に立つことができれば。特別市に間に合わない場合は、こんごの定期市に出品してください」と呼びかけている。
 問い合わせは同市場=電話(47)5757=へ。


写真:持ち込まれた宮津市日吉神社の樹齢400年のスギと伊東理事長


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