両丹日日新聞10月25日のニュース
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大江で懸命の復旧作業続く 土・日で京阪神などからボランティア379人

 台風23号で大きな被害に見舞われた大江町や福知山市では、復旧作業がようやく軌道に乗り出した。災害発生から初めての日曜日を迎えた24日、冠水被害を受けた家々は、ボランティアらの手助けを受けながら家の中の泥やごみの搬出に追われた。25日には孤立状態だった大江町北原地区(14戸、24人)に家の中にたまった泥を家人と一緒にかき出すボランティアたち自衛隊員が入り道路の修復に乗り出し、町内の小中学校は授業を再開した。しかし、復旧に確かなめどが立たないことから町社会福祉協議会では、ボランティアセンターの開設期間を29日まで延長することを決め、協力を呼びかけている。

泥のかき出しに追われる
 24日は朝から青空が広がった。家屋への浸水がひどかった大江町河守や蓼原地区をはじめ、同様の被害を受けた北有路や南有路、二箇下・上地区の家では、子どもたちも手伝い、家族総出で片付けに精を出した。親類や知人も多く訪れて泥をかぶった家財を洗ったり、家の中の泥をかき出したりした。

 一般ボランティアも多数駆けつけた。同町社協が設ける水害ボランティアセンターには、日曜日とあって小学生から70歳代のお年寄りまで286人が訪れた。福知山市や三和町、夜久野町、綾部市をはじめ、京都市、奈良、大阪など京阪神地域からも貸し切りバスでやってきた。

 北近畿タンゴ鉄道「大江駅」裏手の町職員駐車場に開設したボランティアセンターのテント前には、受付開始時間の午前8時30分になると、各自飲料水や弁当、着替えなどを詰め込んだリュックサックを背負ったボランティアが次々訪れた。

 若者や職場の仲間、婦人グループ、家族連れなどが目立ち、スタッフの説明を受けたあと、スコップなどを手に依頼された被災家庭に向かった。会場では赤十字レスキューチェーン京都福知山支会の会員がボランティアの救護や衛生管理に当たっていた。

 当初25日までの開設を予定したが、まだ多くの被災家庭が手助けを必要とすることから29日まで継続し、引き続き協力を求めていく。同センターによると、23日の93人を含め2日間で計379人が訪れた。被災家庭では泥をかくスコップと一輪車が足りないとの声が多いという。

 被災地では、引き続き各家庭から処分するしかない大量の家財ごみや電化製品が運び出されている。25日には産業廃棄物の団体や一般事業所がボランティアでトラックを持ち込み、地区の集積場に搬送した。
 
孤立の北原地区、陸自が道路修復始める 町の要請受け230人が人海戦

 道路が寸断され、孤立した状態が続く大江町北原地区(14戸、24人)は、3日間途絶えていた電気が復旧、23日には陸上自衛隊福知山駐屯地がヘリコプターで食糧などを空輸するなど、少しずつ平穏を取り戻北原に続く町道復旧のために、自衛隊員が懸命の作業をしているしつつある。25日午前8時からは、同自衛隊による道路の復旧作業が始まった。

 同地区は、福知山市天座1区に接する標高約250mの山地にある。地区外へ出る道は2つあり、隣接する内宮地区と仏性寺地区まで約4km。住民によると、内宮地区へ向かう道は、2カ所で完全に遮断されているほか、10カ所以上の崩落と数え切れない倒木がある。仏性寺方面も、口北原からさらに2km離れた奥北原に至る道のりが同じような状況という。

 同地区では同町役場に連絡がとれなかったため、20日夜の台風から1日おいた22日、住民の意向を受けた区長の大道茂美さん(76)らが道を通りやすいようにしながら徒歩で山を下り、途中で出会った知人に自動車で役場まで乗せてもらい、窮状を訴えた。

 大道さんは両丹日日新聞社の電話取材に対して「大きな被害はないが、停電の影響もあって、役場と連絡がとれず不安でいっぱいでした。なんとかこの状況を脱したいと役場にころがり込みました。ヘリコプターの大きな音を聞いた時は、やっとほっとできました」と、心境を語った。

 住民たちはそれぞれ田畑を持ち、ある程度自給自足の生活を送っているが、不足する物資もあり、親類らが徒歩で行き来をし調達している姿も見られるという。ふもとの内宮地区まで徒歩で1時間弱かかる。

 同町の出動要請を受けた陸上自衛隊福知山駐屯地の第7普通科連隊は、同連隊の200人のほか、大久保駐屯地からも第3施設大隊約30人が出て災害派遣部隊を編成、仏性寺につながる町道で、油圧シャベル、小型ドーザー、資材運搬車なども導入して作業に当たっている。土砂、倒木などを撤去し、迂回(うかい)路を作るなどで陸路を確保する。期間は1週間を見ているが、「できる限り早くしたい」としている。

 自衛隊による町内の給水活動も引き続き実施している。

写真上:家の中にたまった泥を家人と一緒にかき出すボランティアたち(河守で)
写真下:北原に続く町道復旧のために、自衛隊員が懸命の作業をしている


小中学校に子どもたちの笑顔戻る 大江・福知山の全校で授業を再開

 台風災害で臨時休校となっていた被災地の小中学校は、25日から授業を再開した。臨時休校となっていたのは大江町内の全小中学校と福知山市の天津、公誠小学校、北陵中学校。
子どもたちの笑顔が戻った大江町河守の美河小学校
 大江町では、通学路にたまっていた泥は一部を残してほぼ取り除かれ、給食も水道が復旧して作れるようになったことから再開に踏み切った。学校施設に被害はなかった。

 高校は22日から通常授業をしていた京都共栄、福知山に続き、25日から残る市内4校でも通常の授業に戻った。夜久野、和田山方面からの通学生が鉄道不通によるバスの代替え輸送で遅れ気味の登校となっているが、多くの生徒が通学してきた。豊岡、大江などの浸水被害を受けている生徒は特別欠席の処置をとるという。

 大江高校も授業を再開。午前中2時間を行い、午後は被災生徒以外の生徒から参加者を募りボランティア活動をする予定。

写真:子どもたちの笑顔が戻った大江町河守の美河小学校

JR山陰線28日の運転再開めざす 夜久野−下夜久野間の山崩れ大きく
 台風の影響でJR山陰線の福知山−和田山間は依然として不通の状態が続いている。上夜久野−下夜久野間の山崩れによる被害が大きいためで、夜通しで復旧作業を続けているものの、運転再開は28日ごろになりそう。福知山−和田山間はバスによる代替輸送をしている。

 被害が大きかったのは上夜久野−下夜久野間で、山と牧川に挟まれた間を線路が通る日置付近。約40mの区間の雑林が高さ約40m付近から地滑りを起こしたような状態で崩れ落ち、線路を埋めつくした。架線柱も2本が埋まった。

 山陰線の他の場所でも山崩れなどが多く、道路が寸断されて工事車両がまったく現地に入れない状態が続いたため、23日ごろ約1km離れた線路上から重機を入れ、復旧作業を始めた。しかし、こんごの雨でさらに山が崩れて2次災害が起こる危険性があるため、現在、重機で山を削って安定地形にする作業を進めている。こんご、土を撤去したうえで架線張り直しや線路の修繕をする。

 井上浩一・福知山保線区長は「管内で残されている被災場所はこの場所だけだが、余りにも被害が大きく、時間がかかっている。安全を確保したうえで、1日も早い復旧をめざしたい」と話していた。

宮福線は24日から運転再開 北近畿タンゴ鉄道(KTR)の宮福線は24日、全区間で運転を再開した。

大江の橋 通行止めになっていた大江町内の由良川に架かる在田、尾藤、波美、有路下(三河)の4つの橋は、24日午後5時から通行可能になった。これで大雲橋を含め本流に架かる町内の橋はすべて通行できるようになった。

国道・府道の通行止め状況(25日午前9時現在・府中丹西土木事務所まとめ) 【国道】426号・福知山市中佐々木▽173号・綾部市側で通行不可【府道】下野条上川口停車場線・福知山市上野条、上川口▽福知山山南線・奥榎原の穴裏峠▽筈巻牧線・勅使▽三俣綾部線・福知山市と綾部市との峠付近▽山東大江線・大江町天田内▽私市大江線・福知山市報恩寺と大江町南山付近▽中山綾部線・三春峠付近▽市島和知線・和知町側で通行不可
市道通行止め状況(25日午前9時現在・福知山市まとめ) 野花夷線・野花▽大呂8号線・大呂▽下天津大呂線・大呂▽川北報恩寺線・川北▽宮垣岩戸線・宮垣▽下荒河神谷線・岩井▽セイゴ池線・下篠尾▽喜多見安線・喜多▽駅南区画6−30号線・東羽合▽立原十三丘線・十三丘▽野花常願寺線・夷
 石本牧線・牧▽上荒河観音寺線(旧中丹広域農道)・戸田−観音寺▽猪野々田和線・猪野々▽梅谷3号線・梅谷▽生野正後寺線・正後寺▽樽水6号線・樽水▽牧十二線・十二▽土師区画堤防線・土師宮町▽醍醐寺線・猪崎
 辻塩久峠・樽水▽牧岩井線・牧▽半田山崎線・半田世田橋▽森垣1号線・森垣▽興地内全域▽土地内全域▽小田1号線・下小田▽行積1号線・行積▽笹場1号線・笹場▽下戸本線・下戸▽奥谷線・大呂▽笹場田野山田線・田野山田▽日尾線・日尾▽柿本橋(流失)・下小田
 大光1号線・川北▽黒石線・談▽石場畑中線・石場▽下戸2号線・下戸▽林の前上すき線・前田▽下野条2号線・下野条▽長尾坂浦線・下野条▽十三丘大見長祖線・猪野々

三岳、北陵の簡水給水可能に 断水が続いていた福知山市の三岳、北陵の両簡易水道は、24日午後3時15分に給水可能になった。


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