両丹日日新聞7月21日のニュース
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全国を相手に つかめ栄冠 インターハイに4人が出場 京都共栄学園高校柔道部

 高校スポーツ最大の祭典、インターハイに京都共栄学園高校柔道部から4選手が出場する。全国の屈強な相手にひるむことなく戦えるよう、選手たちは本番を前に、いつもにも増して厳しいけいこを積んでいる。「厳しい練習を重ねるからこそ、強くなれるし、自分への自信にもなる」。選手たちの言葉に、迷いは無い。

青雲館に響くかけ声 本番前に猛練習積む

 「共栄は強い。強いが練習も厳しい」。そんな評価が近畿に広まっている。現部員36人は、その厳しさを承知で、強くなるために共栄を選んだ。福知山市東羽合の高台にある武道場「青雲館」は、連日選手たちのかけ声と、受け身の畳をたたく音が響きわたる。

 高校柔道は体重別7階級。開催地以外からインターハイに出場するためには、各階級で優勝するしかない。ところが京都は全国でもレベルが高く、ひしめく強豪選手を何人も倒さなければならない。近年、府内強豪校の一角に名を連ねるようになった共栄だが、それでも一度に4人もインターハイに出場するのは、今回が初めてのことだった。その4人の中に、地元福知山の選手がいる。

福知山教室出身の選手も 73kg級 和久慎治選手

和久選手 73kg級、下篠尾の和久慎治選手(2年、南陵中)は、柔道選手だった父、尚稔さん(43)=電気工事業=の影響で幼稚園のころから柔道を続けている。

 友だちがしていたサッカーを自分もしたいと言ったが、父は「あかん、柔道せえ」と、譲らない。靱帯(じんたい)を痛めたことのある尚稔さんの姿を見ている慎治君は「怖いから柔道はいやや」と抵抗してみたものの、結局は柔道着を着ることになった。柔道教室に通ったほか、自宅でも練習した。指導役は教室、自宅のどちらも父だった。

 夜は自宅の和室で打ち込みの練習。泣きながらしたことを、今も思い出す。それほどつらかったが、やがて「強くなりたい」との気持ちも芽生え始め、おもしろさを感じ出すようにもなった。

 中学へ進むと、迷わず柔道部に入部。学校の道場は狭く、部員が少なくて十分な練習ができないため、中学の間から共栄高校へ出げいこに通った。

 各地から集まった高校生部員たちにもまれるうち、体の動きが変わってきた。力強くなり、技にもキレが出だした。毎日午後4時には柔道着に着替え、遅い日は7時ごろまで汗を流す。月水金は更に市武道館の福知山市民柔道教室へ出向いて9時ごろまで。柔道漬けの毎日だが、勉強も手抜きをさせないのが和久家の方針。自然な流れとして高校は共栄へ進学した。

 小さいころから見てきた共栄柔道部の名物先生、芦田武志郎部長は、和久選手を「とにかく粘り強い。粘って、粘って、簡単には負けない選手だ」という。団体戦のメンバーにも選ばれていて、100kgクラスの選手たちと対戦。得意の背負い投げや内また、小内刈りで豪快に投げ飛ばす。「下半身がしっかりしているし、握力もある」と芦田部長。「ロープ登りも逆立ちして登れるほどだからね」と舌を巻く。

粘りの柔道で一戦、一戦 66kg級 垣嵜正人選手

 66kg級の垣嵜正人選手(2年、藤森中)も早くから柔道を始めた。小学校1年の時から京都市内の道場に通い、小中学校の間から全国大会を経験している。「もっと強くなるために」と、先輩が進学していた共栄の門をくぐった。元々力をもっているところへ、おごらず努力を重ねることで更に力をつけた。インターハイでは「粘りの柔道で一戦、一戦を懸命に戦いたい」と話す。

根性では負けたくない 60kg級 入江一也選手

 猛者がそろう共栄だが、部員みんなが、最初から強かったわけではない。
 最軽量の60kg級に出場する入江一也選手(3年、山口中)は、小学校の間は西宮市のサッカーチームに入っていた。柔道を始めたのは中学校に入学してから。個人戦では成績を残せず、団体戦で県大会に出場しただけ。それでも「強くなりたい」との思いから共栄に進んだ。下宿生活で最初はホームシックになったが、「根性ではだれにも負けたくない」と負けん気を奮い起こして柔道に打ち込み、実力を付けてきた。「インターハイでは一つでも上位へ進みたい」と意気込んでいる。

自分の心を鍛えるのが柔道 100kg級主将 阪本大地選手

 100kg級に出場する阪本大地選手(3年、上小阪中)も、中学校に入ってから柔道を始めた。小学校の間はバスケットボールをしていたが、中学校にクラブが無く、「体が大きいから」と柔道部に誘われたのがきっかけだった。進んで始めたわけではなかったが、今では柔道をやっていて良かったと思っている。その理由は「自分の心を鍛えられるから」。「練習や試合の最中でも、手を抜こうと思えばできますが、そこでさぼらず、頑張ろうと思う心を作ることができる」という。この3年で心が強くなったかと尋ねられると、間髪を入れず「はい」と笑顔で答える。

 部員たちからの信頼が厚く、主将を務める。責任感も厚く「みんなを引っ張るために、まず自分が練習を一生懸命頑張ろう」と心がけてきた。柿原功二監督は「彼の姿を見て、ほかの部員たちがどれほど励みにしてきたか」と大きな信頼を寄せている。

晴れ舞台は呉市

 ことしのインターハイは中国4県で開催される。このうち4選手が出場する柔道は31日から広島県呉市の市総合体育館オークアリーナで開催される。男子個人60kg、66kg、73kgは8月1日。100kgは2日に行われる。

和久下宿2つの下宿は毎日にぎやか 生徒が交代で食事の手伝い

 共栄柔道部には2つの下宿がある。芦田部長が自宅で生徒を引き受ける通称「芦田下宿」と、和久さん宅の「和久下宿」。和久下宿では慎治君も”実家”を出て、ほかの部員たちと一緒に寝起きをしている。食事はいつもにぎやか。平日は7人、学校寮の食堂が休みの土日は10人の生徒が家族と一緒に食卓を囲む。広いリビングが窮屈に見える時間だ。

 切り盛りするのは和久さんの妻、由美子さん(43)。朝晩2回、2升(約3.6リットル)の米を炊く。おかずの量も半端ではなく、調理は1時間半かかるという。「でも、生徒たちが当番を決めて、支度から洗い物まで交代で手伝ってくれるから助かりますよ」と、苦にした様子は見せない。

 あったらあるだけ食べたい年ごろだが、体重別競技に身を置く限りは、節度がいる。食べる量が決まっている中で、大切な栄養のバランスをとるため、由美子さんは何かと気を使い、一人ひとりに目を配る。「好き嫌いなし、お残しなし」がお約束。おかげで「嫌いなシイタケが食べられるようになりました」と生徒の一人は笑う。

 「おぼこいと言うのか、素直ないい子たちばかりで、毎日楽しいですよ」と和久さん一家。学校の内外で多くの人に支えられながら、生徒たちは伸びていく。


写真:にぎやかな「和久下宿」の食事(下)


死亡事故多発路線示す 福知山署がマップ作製

 福知山署は、管内の交通死亡事故多発路線をまとめたマップを作製した。地元の人だけでなく、海など

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に向かうドライバーや帰省者らにも見てもらえるよう、管内のコンビニエンスストア、ガソリンスタンドに張って注意を求める。

 夏の交通事故防止府民運動(21日−8月20日)に合わせて作った。夏になると、管内を通り抜けるレジャーや帰省の人らによる事故が増える。そこで、多くの人が立ち寄るコンビニやガソリンスタンドに張ることで効果的な啓発を狙う。

 当初はレジャー、帰省者を中心にと考えていたが、6、7両月に乗用車と観光バスの正面衝突による死亡事故が相次ぎ、より多くの人の安全運転意識の向上につながればと、管内で車を使う事業所とバス、タクシー、トラック会社にも配ることにした。

 事故マップは黄色でA3判。02年から04年7月20日までに発生した事故死亡者は29人。うち半数以上の18人が国道9号、国道175号、国道176号など府警が定める交通事故多発路線で発生している。マップには多発路線分の死亡事故発生現場を記している。約500部作った。

 同署は「店舗などでは見えやすい場所での掲示をお願いしています。マップを見てもらうことで事故抑止につなげたい」と話している。20日から配布を始めており、順次掲示が始まる。


写真:作製したマップ。特に国道9号は12人もの人が亡くなっている


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