両丹日日新聞6月17日のニュース
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上夜久野で食品破砕機の実地調査し、可燃ゴミ25%減量と算出

 夜久野町の農業集落排水上夜久野処理区の200戸で、昨年10月から1年計画で行われている食品破砕機・ディスポーザーの有効利用方法を探る実地調査の中間報告(6カ月分)がまとまり、好結果が得られている。他の地区からも設置要望があるなど町民の関心が高く、調査結果を踏まえて、今月から条件付きで全処理区における設置が可能となった。

中間報告 処理水質も問題なく 汚泥肥料は良質で農地還元
 家庭の流し台に取り付け、生ゴミを粉々にして下水に流し処理するディスポーザーは、処理水質の悪化や余剰汚泥増加、管路の汚濁などが懸念され、使用を自粛す生ゴミが交ざった汚泥を肥料化するコンポスト機とコンポスト肥料る自治体が多い。更に使用するときには水質を一般家庭並みにできる処理槽の設置が必要で、認可条件も厳しく、全国的な浸透には至っていない。

 同町では、汚泥を肥料に還元するためのコンポスト機能を備えた農集排施設が処理槽の役割を果たせるとして、安全使用の可能性を示すための実地調査に乗り出していた。調査は同町、日本農業集落排水協会、府土地改良事業団体連合会、ディスポーザーメーカー4者が共同で実施、毎月の調査データを集めて分析し、中間報告をまとめた。

 データは余剰汚泥関係、処理水質、管路の汚濁状況、ゴミ減量数の4項目で調べている。

 余剰汚泥では、生ゴミがこれまでの汚泥に加わるため、発生汚泥が増加し、それに伴って処理コストがかさむことが問題視される。しかし、同町では処理区住民が維持管理組合を組織して、汚泥肥料を持ち帰り自分たちで使う農地還元のサイクルが出来上がっているため、増加してもコストがかさむ心配はないという。汚泥の増加は1割程度だった。

 汚泥肥料については生ゴミという有機物質が混ざるため、栄養成分の肥料3大要素といわれる窒素、リン酸、カリウムの値が増えるという好結果に結びつき、汚泥のにおいを緩和することもわかった。

 水質についても生ゴミは連続破砕方式で2mm以下まで細かくし、水と一緒にジュース状で流すことができ、国の基準をクリア、管路についても生ゴミの粒子が研磨効果を生み、若干の洗浄作用が確認されており、詰まりや負担は見つかっていない。

 ゴミ量は上夜久野処理区のデータをベースに町全体を想定した場合、年間60t、可燃物ゴミ全体の25%の減量となり、処理費約1000万円の削減につながると算出している。

 中間報告の結果は、使用に支障はなく良好で、6月からは利用エリアを拡大しているが、農集排施設に接続していること▽町が開く利用説明会に必ず参加すること▽申請書の提出などの条件を設けている。

設置要望多く利用エリア拡大
 町環境整備課下水道係の矢野明司さんは「だれかが誤った使い方をすれば、ディスポーザーだけでなく農集排施設や管路に悪影響を及ぼす危険性があります。町が安全と認めているものを正しく使ってほしい」と話す。不適正な使用の場合は撤去命令を出す。

 6月に入って新たに1件の取り付けが完了しており、今も設置要望が続いているという。費用は設置工事費も含め約15万円。説明会は高内と井田・額田地区で開催したが、今後も地区単位で実施する予定。残り半期の実地検査でも良好な結果が続けば、ゴミ減量などの利便性と農地還元の2面性を備えた新たなエコ環境が見えてくる。


写真:生ゴミが交ざった汚泥を肥料化するコンポスト機とコンポスト肥料


西国古道法灯1000kmリレー僧の一行が雲原巡礼道たどる

 西国三十三所巡礼の札所寺院の住職らで組織している西国三十三所札所会(会長・前田孝道紀三井寺住職)が行っている「西国古道巡礼法灯リレー」の一行が16日、福知山市雲原地区の巡礼コースを通った。昨年6月、1番札所の和歌山県那智勝浦町にある青岸渡寺を出発し、世界平和を祈りながら巡礼姿で記念碑が建つ雲原の巡礼道を歩く僧侶ら歩いて霊場を巡っている。1年半がかりで33番札所の岐阜県谷汲村、華厳寺まで約1000kmを踏破する。

 日本では、観音霊場を巡る習慣が室町時代のころから伝わっている。西国三十三所巡礼は、その中でも最も古く、8番札所の奈良県桜井市の長谷寺の徳道上人が始めたといわれる。札所は近畿2府4県と岐阜県に点在している。

 同法灯リレーは、バスや自動車での巡礼が増えるなかで、古道を徒歩で巡る本来の姿を見直そうと、1987年に初めて行ったもので、今回が2度目。距離が長いために全行程を12回に分けて実施している。すでに3分の2の距離を踏破しており、10回目となる今回は札所住職や全国各地の巡礼グループ会員ら52人が参加した。

 13日に27番札所の姫路市の圓教寺を出発した一行は、播但道沿いの古道を通ったあと、但東町を経て16日に福知山入りした。山道が多いため、約7000kmの巡礼経験がある舞鶴市の松尾寺の松尾心空住職が先達として参加。青岸渡寺で採火し、木製の器に収めた法灯を運んでいる。

 同日昼前には、巡礼道が通っている雲原の農業、高山幸作さん(72)方下にある西国巡礼道記念碑前に到着。地元の婦人らの接待を受けて休憩した。今回の行程は約125km。17日に宮津市の成相寺に到着する。目標の華厳寺には10月中旬に着く予定。

 松尾住職は、西国三十三所を歩くのが5度目になる。「車社会が発達し、巡礼の原点が見失われている気がします。歩みは彫刻で使うのみにも例えられます。一歩一歩大地を踏みしめながら進むことで、心に仏を刻むことが、深い信仰を育てることにつながります」と話していた。


写真:記念碑が建つ雲原の巡礼道を歩く僧侶ら

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