両丹日日新聞5月25日のニュース
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3町ともに半数超える 合併問う住民投票請求署名

 福天1市3町の合併の賛否を問う住民投票条例の制定を求める運動は、3町それぞれで住民グループによって取り組まれている。署名集めに最も遅く取りかかった夜久野町でも23日、その活動を終えた。同町では有権者の64%を占める2630人分の署名が集まり、27日午前中に町へ提出する。3町ともに有権者の半数をはるかに超えており、こんごは議会の判断に注目が集まる。

夜久野町は64%の署名を集め活動終える

夜久野町の署名簿 夜久野町で署名活動に取り組んだ「住民投票を実現する会」によると、町内46集落のうち42集落で半数を超えた。中には89%と言う高い数字も出ている。半数に届かない4集落でも40%代を保っており、全体の目標としていた過半数の2100人を大きく上回る結果となった。

 会長の足立晶さんは「農繁期のため十分にはできなかったが、それでも60%を超えたことはすごいと思う」と関心の高さを受け止める。

 しかし、この署名そのものが合併反対というものではなく「賛成にしても反対にしても、町民それぞれの意思をはっきり出したいとの思い」と強調した。

 「こんごの議会の判断が大切だが、住民が合併の是非を考えられる財政シミュレーションなどの資料を行政から出してほしい」と話していた。

三和町は署名を選管へ提出

 三和町では24日、町選挙管理委員会に署名簿が提出された。「住民投票条例制定を求める三和町民ネットワーク」(山内利男さんら代表5人)が、20日までの活動期間1カ月の間に集めた署名を携えた。

 最終的に集約し直して提出した署名は計2223人分で、有権者の約60%。提出のため町役場を訪れた山内さんらは「様々なしがらみがある中で勇気を出して署名して下さった方も多く、個人情報保護に十分な配慮をお願いします」と要請し、町選管もこれに応じた。

 こんご選管で、書式が整っているか、署名している人が有権者かなどの確認作業を行ってから、関係者への縦覧期間を1週間設ける。確認作業は20日以内に行うよう定められているが、選管は「なるべく早くに終えられるよう努力します」としている。

 住民投票条例制定の本請求は、縦覧期間を経た署名簿を添えて町長に行う。

大江町は異議申し立てなく3143人で確定

 大江町選挙管理委員会は24日、住民グループから提出された署名簿の縦覧について「期間中関係者からの異議申し立てはなく、有効署名は3143人で確定した」と告示した。有権者の66%にあたる。

 署名簿は、住民代表10人でつくる「町住民投票ネットワーク」が4月27日に提出。これを受けて署名者が町の選挙人名簿に記載されているかなどを審査し、15日から21日まで町役場で関係者の縦覧を認めていた。

 町選管は、24日に署名簿を同グループに返付した。グループは、28日にこの署名簿を添え伊藤堯夫町長に住民投票の実施を求める本請求を行う予定。


写真:有権者の6割を超えた署名簿(夜久野町)


減り続ける両丹茶生産面積 堤防築造や後継者不足で

 普段何気なく飲んでいる緑茶。その中には健康に役立つものがたっぷりと含まれている。渋味を出しているタンニンの一種のカテキンや苦み成分のカフェイン、うまみの基になるテアニンなどがある。昔は「不老長寿の妙薬」、いまは成人病の予防、疲労の回復に効果があるとされるのは、これらの成分によるものだ。

 豊富な緑茶の含有物のなかで、抗菌作用のあるカテキンは最も多く、15%程度を占める。このカテキンの特性を上手に生かしているのが、福知山市私市の佐賀小学校(大槻初男校長、49人)で、児童たちが緑茶うがいをして効果をあげている。

由良川沿いの茶園 同校では約380平方mの学校茶園で、勤労学習として30年以上も茶を栽培、収穫している。茶の抗菌作用がテレビなどで紹介される中で、インフルエンザ流行期前の昨年12月から約4カ月間、休憩時間や掃除の後に児童が積極的にお茶でうがいをした。

 養護教諭の塩見とも子さんは「3分の1に薄めた緑茶を使いました。一昨年までは、インフルエンザにかかる児童が毎年いましたが、今回の流行期には1人も出ずに済みました。カテキンの抗ウイルス作用で、抑えることができたのでしょう。こんごも続けます」と話す。

 最近では、O157を死滅させると話題になったことがあり、緑茶の効用は多い。

 ところが、茶の全国の主生産地では栽培面積が年々減る傾向にある。名実ともに全国トップブランドの宇治茶の原料となる両丹茶も例外ではない。

 茶園面積の推移を03年度の府茶業統計でみると、福天地方の場合は、1989年55.3ヘクタールだったが、その後は年を追って減少し、03年には24.9ヘクタールと半分以下になった。

 生産量が多い興地区では、由良川の堤防を造成するため約2ヘクタールの茶園がなくなった。他の場所で新たに茶の苗木を植えたとしても成木になるまで10年かかる。増産しようにも現実は厳しい。

 長年茶栽培を続ける大槻武さん(78)は「堤防造成で、条件的に恵まれた場所の茶園ばかりが消えてしまった」と話し、「茶を刈ったり、消毒したりするには1人では難しい。高齢になり、耕作放棄をする人もいる。茶は収益性が高く魅力ある作物だが、他作物と同じで後継者もほとんどいない。もっと若い世代が目を向けてくれるような策はないものか」と嘆く。

 福天地方は霧が深く、湿度が高い。茶栽培に絶好の環境にある。輸入茶の増加などで国内産の緑茶の需要は伸び悩んでいるが、府内産の茶は増産が求められている。今春から、宇治茶の産地表示が一層厳しくなったことで、鹿児島、宮崎産などの茶がブレンドできなくなったためだ。

 これを受けて宇治茶の特産地の和束町の農事組合法人が、丹後を茶の一大産地にと、京丹後市で茶の苗木を植え付けた。隣の綾部市では、茶生産農家で組織する農業生産法人が、耕作放棄園を引き継ぎ、両丹茶を守る取り組みも始めている。

 茶の生産を奨励している中丹西農業改良普及センターでは「福天地方の茶園面積が減っているのは、高齢化による荒廃茶園の増加、福知山、大江町での堤防築造による茶園の減少が原因。産地表示の追い風もあり、茶の確保が必要になっている。大江町では集団茶園をつくる話が出ており、市内でも茶栽培の勉強を新たに始めている人もいる。そうした良い芽があるので、将来に期待している」と話す。

 香り高く、まろやかな味が自慢の両丹茶。全国の品評会で上位に入る茶生産農家もたびたび出る。茶園が減少から増加に転じる日の来ることを信じたい。


写真:茶園が密集している由良川沿いの興地区。堤防築造などで面積は年々減る

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