両丹日日新聞3月23日のニュース
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「みんな同級生みたい。寂しくはなかった」 公誠小で1人だけの卒業式

 福天1市3町の小学校で23日、一斉に卒業式が開かれ、計843人が6年間の思い出を胸に巣立った。同市雲原、公誠小学校(足立正幸校長、19人)では、たった1人の卒業式となり、東村知加子さん(12)が在校生や先生ら大勢の温かい祝福を受けた。

1人だけの卒業式 東村さんは6年前、1人だけの入学式に臨み、1年生の時以外はすべて複式学級で学んだ。入学当初は心細い面もあったが、学年が上がるにつれて、上級生たちとの信頼を深め、下級生の面倒を見るなど、学年1人という逆境をバネにしてきた。

 体育館で行われた式には、親せきや地域の人たちも出席。足立校長が東村さんに卒業証書を手渡したあと、式辞で「5年間、複式学級だったが、みんなと協力し、1人で対処しなければならない時も困難にひるむことなく頑張りました。これからも感謝の心を大切に中学校に進んでほしい」と励ました。

 お別れの言葉では、在校児童たちが「リーダーとして一生懸命頑張ってくれました」と感謝の気持ちを述べたのに対して、東村さんは「多くの人たちに支えてもらって学校生活を送ることができた」と答え、最後に「さくら」を独唱。在校児童たちが「蛍の光」を演奏する中で、体育館を後にした。

 東村さんの父、善夫さん(40)と母、弘美さん(39)は「みなさんの力でここまで大きくしてもらった。公誠小学校では本当に貴重な経験をすることができました」と感謝。東村さんは「ずっと1人だったけど、寂しくはなかった。複式学級でもみんなが同級生みたいに思えた。あっという間の6年間でした」と話していた。


写真:在校児童の「蛍の光」の演奏に送られ、体育館を後にする東村さん


「住民投票で真意問うべき」 条例制定求め署名活動 合併問題で大江町のグループ

 大江町の住民10人が、福知山市、三和町、夜久野町との合併問題について町民の賛否を問う住民投票条例の制定を求める署名活動の申請書を23日、伊藤堯夫町長に提出した。提出後、記者会見したメンバーは「合併は町をなくす重要な問題。広く住民の真意を問うてほしい」と語った。

 申請をしたのは、行政に関心のある町民10人が代表を務める「大江町住民投票ネットワーク」。元助役や元町議会議長、医師、元教諭らが顔をそろえる。合併問題をみんなで考えようと活動してきた「市町村合併を考える大江の会」が中心になり、2月に結成した。

 この申請は地方自治法に基づくもの。有権者の50分の1以上の署名が集まれば、署名簿の審査などを経て、本請求の受理日から20日以内に町長は議会を招集し、意見書を付けて提案することになる。

 グループが作った条例案は、永住外国人を含む20歳以上の町民に合併の賛否を問う内容。投票結果は、法的拘束力がないため「町長は住民投票の賛否いずれか過半数を得た結果を尊重する」という条文を盛り込んでいる。

 メンバーの荒木伊佐男さん(72)ら2人が同日午前9時に町役場を訪れ、10人連名で署名活動を行うのに必要な条例制定請求代表者証明書の交付申請書を町長に提出した。

 町長は、10人が有権者であるか町選管に確認のうえ同証明書を交付し告示する。署名活動は告示日から1カ月間と定められている。グループは有権者の半数以上の2500人の署名を目標に署名運動を始め、6月定例議会の提案を目指すという。

 記者会見した荒木さんは「この問題は町をなくすという重要な問題であり、町民の意見を広く聞くべきと思い住民投票を求めることにした。100人程度の署名が集まれば請求は可能だが、できるなら有権者の過半数の署名を集めたい」と話している。

 一方、22日に再開した3月定例議会の一般質問で、井上義治、宮木猛両議員が合併の是非を問う住民投票の実施を求めたのに対して、伊藤堯夫町長は、改めてその考えがないことを示した。

 伊藤町長は、合併問題についての住民の考えや意見を知ることは大切としながらも「何かを決めるための住民投票は混乱を生み出す。最終判断はやはり住民から負託を受けた議員が議会で行うべき。それが議会制民主主義」とし、これまでの一貫した姿勢を崩さなかった。


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