両丹日日新聞1月27日のニュース
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重い心臓病の少女助けて 宮津市の救う会が募金活動

 心臓移植しか生き残る道はないとされた17歳の少女が、米国で手術を受けられるよう手助けを−と、宮津市の救う会が募金活動を進めている。府北部を中心に「一人でも多くのご支援をお願いしたい」と、広く協力を求めている。

心臓移植を待つ小倉有加さん この少女は、宮津市小田宿野の漁業、小倉千明さん(45)の長女・有加さん。有加さんは中学1年生のときの健康診断で心臓に異常が見つかり、「進行性拡張型心筋症」と診断された。

 心臓壁が薄くなり、心臓に負担をかけると心不全を起こす病気で、移植しか生存の可能性はないと宣告された。補助人工心臓を装着し、死への不安と闘いながら移植臓器の提供者を待っていた。

 しかし、日本での心臓移植はすでに1年以上行われず、渡航を決意。米国・カリフォルニア州のUCLA病院に受け入れを要請し決定した。

 米国での心臓移植には、手術や治療費に6300万円、渡航費、家族の滞在費などを含めると総額9000万円が必要になる。小倉さんの家族だけでは賄いきれないことから、地元の友人、知人が昨年暮れに「有加さんを救う会」を結成し、募金活動を開始した。

 地元だけでは集まる金額に限界があるため、募金範囲を広め、友人や知人を頼り、個人や各種団体に協力を求める一方、金融機関に募金の振込口座を開設して呼びかけている。

 同会では「米国の受け入れ病院が決まったとはいえ、必要とされる目標額が集まらない限り渡航のめどが立ちません。両親だけでは到底無理。生死の瀬戸際で明るく病気に立ち向かう有加さんが1日でも早く渡米し、移植ができるようみなさんのご協力をお願いしたい」と話している。

 今後は街頭募金、飲食店や事業所への募金箱の設置も計画している。募金箱を置いてくれるところも探している。問い合わせは、午前9時から午後5時までの間に、電話0772(20)1005の小田宿野公民館内の同会事務局へ。振込先口座番号は次の通り。

京都銀行宮津支店     普通 3816498
京都北都信用金庫本店  普通 1063468
京都信漁連宮津支店    普通 0257209
京都丹後農協宮津支店  普通 4067289
郵便局・振替払込 00940−0−269845
口座名はいずれも「有加さんを救う会」


写真:補助人工心臓を装着し、米国での移植手術をめざす小倉有加さん。現在は大阪府吹田市にある国立循環器病センターに入院している

通常、両丹日日新聞は福天地方の話題だけを取り上げていますが、今回の宮津市の少女を救う取り組みは命にかかわり、急がれるケースであり、かつ、丹後地域だけでは目標達成が厳しいため、特例として掲載をしました。


御影石で手作りの粉挽き石臼 そば店などから注文相次ぐ

 福知山市下荒河の石材店、河波石材(河波薫さん経営)が製造している粉挽(び)き用の石臼(うす)が、各地から注目を集め、注文が相次いでいる。天然の御影石を丹念に加工して仕上げたもので、電動式と昔ながらの手で回転させるタイプがある。とくに京都市方面のそば店からの依頼が多く、「そば本来の香りを損なわず、おいしいそば粉を挽くことができる」と好評だ。大量生産はできず、すべて手作業で丁寧に作り上げている。

 河波さん(62)は石材業を始めて45年。墓石や記念碑などの加工、販売を主に手がけているが、他にもアイデアを生かして独自の製品を開発している。10年ほど前に生み出した「STONE PANEL」は黒御影石に福知山城をデザインしたもので、市観光協会の推奨土産品に選定されている。

粉挽き石臼 石臼は昔、ほとんどの家庭にあったが、粉砕機の登場など機械化とともに姿を消した。機械に比べると回転が遅く、はるかに作業能率は悪いが、機械のように熱の発生で水分が蒸発することなく、材料本来の風味を損なわない。本物志向で「挽きたて、打ちたて、ゆでたて」を宣伝文句にした本格的な手打ちそばを作る店や自宅でそば製粉をする家庭が全国的に増えており、河波さんは5年前、手動式の石臼を試作した。

 その後、「そばの実を挽いて食べたい」と地元の家庭から注文が届き、製品としての製造を決めた。翌年には綾部市のお年寄りから「手が疲れるので、自動式のものを作ってほしい」との依頼があり、モーター付きのタイプを開発した。

 石臼は重ねた上下2つの円盤状の石に溝が刻んであり、その間に穀物を入れて回すことで粉砕する。昔は、片手で上臼を回転させ、もう一方の手で適量の実を落としながら製粉していたが、河波さんは独自のアイデアで上部の受け皿に大量の実を入れておけば、1回転ごとに適量を落としていく構造にした。

 さらに石臼の周りに出てくる粉をシュロの木の皮で作ったブラシで自動的に1カ所に集めることができるようにした。回転速度を上げ過ぎると粉が焼けてしまうため、1分間に8回転から40回転まで、モーターのスピード調整をできるように工夫した。

 成形した御影石に放射状に目を刻み、心棒や挽き棒、粉受け台、モーターなどを取り付けて完成させるが、大きなものだと5日がかりになる。上臼と下臼が擦り合わさる面の微妙なすきま作りと目立ては経験がものをいい、時間がかかる。約1カ月間、試験的に使用したあと出荷している。

 今までに東は東京から西は岡山まで各地に出荷した。そば店だけでなく、そばづくりを楽しむ家庭、パン製造に小麦を挽く業者、休耕田でそば栽培をするグループなどさまざまだ。

 河波さんは「仕事の合間を縫って始めたが、予想以上に注文が届き、びっくりしている。香りが逃げず、触ると指紋が残る理想的なそば粉ができると喜んでいただいています。そばだけでなく、小麦や玄米、お茶などに幅広く活用できます。そばの挽き方も教えますので、関心のある方は気軽に遊びに来てください」と話している。

 石臼は、直径18cmから50cmまで7種類がそろっている。値段は8000円(手動)から35万円(電動)まで。昔の石臼の電動式への改良も引き受けている。製粉もする。問い合わせは同店=電話(23)3548=へ。


写真:昔ながらの手動式の石臼と河波さん


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